5月18日(土)
 
最近結構歩いています。
今日も、午前中美容院へ行く、午後図書館へ行く、夕方大通りへ行く、と、お出かけ三昧でしたので、12000歩ほど歩きました。
天気がいいと、歩けるものだな。
 
さて、外出中の10さんから、「早めに用事が終わりました。せっかくだから外で食べよう」と連絡があった時、また焼き鳥でも焼いて外で食べるのかなと思ったら、大通りのライラック祭りで美味しいもの食べようぜのお誘いでした。
なんだか最近外食続きだけど、そろそろ財布のひもを引き締めなくていいのだろうか?
 
というわけでソーセージ盛り合わせ。

 
マチルダ(じゃがいもの種類)のポテトフライの辛いやつ。

 
エビの揚げ春巻き。

10さんは物足りないみたいだったけど、最近すぐお腹いっぱいになっちゃうので、これで帰ってきました。
ビールは2杯半飲んだけど。
 
土曜日で、天気が良くて、風が弱くて、気温が高めという、外で食べるに最適の日でした。
大通りの6丁目会場は割とスイーツ系のお店が多かったので、長居をする人も少なく、座席を取りやすかったです。
芝生にシートを敷いて食べている家族も多くて、今日は本当に気持ちよかった。
最近お疲れなので、明日はひきこもれるといいのですが。
 
 
 
 
本日の読書:この本を盗む者は 深緑野分

 

Amazonより

『「ああ、読まなければよかった! これだから本は嫌いなのに!」書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”本の呪いが発動し、街は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り世界が元に戻らないと知った深冬は、探偵が銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。』

本を盗んだどろぼうを追いかけ、さまざまな本の世界を冒険するという帯の文を読んで『文学刑事サーズデイ・ネクスト』のような話かと思ったのですが、違いました。
本の世界に入っていくサーズデイ・ネクストが本の世界に入り込んでいくVRの世界だとしたら、こちらは現実世界に本の世界が重なりあうMRのような感じ。
時代といえば時代なのかも。

それにしても、ファンタジーというのは難しいジャンルなんだなあと思う。
現代小説も時代小説も上手い宮部みゆきも、ファンタジー小説となると今一つといつも思ってしまうけど、深緑野分もファンタジーは向かないかも。
書き込みが丁寧過ぎて、読者の側の自由度がないんだなあ。
特に視覚情報が細かいから、角川書店発行ということもあって、メディアミックスを念頭に置いた作品だったのかもしれないなどと、メタ読みまでしてしまう。

そういう外側の事情はさておいて、この作品。
本嫌いの主人公深冬は、膨大な蔵書をもつ家に生まれ、しかも祖母の強い意志で、一家の者以外は本の持出禁止であり、それを破ったものは呪われる…などという突拍子もない事態を日常として過ごしている。

祖母が亡くなり、父が入院した矢先、その呪いが発動した。
本を読むことしかできない叔母のひるねは役に立たず、どこからともなく現れた真白という少女とともに深冬は盗まれた本を探す冒険を繰り返すことになる。
設定は面白かったんだけど、作品ののめり込むほどではなかったのは、作中作があまり魅力的ではなかったから、かな。

真白の正体は、はじめ亡くなった祖母たまきの良心かと思ったんだけど、違ったね。
でも、極端なたまきの性格ではあったけれど、彼女は彼女なりに読書好きであり、しかも娯楽小説ばかりを集めた「御蔵館」であるとすれば、娯楽小説を愛していたのだろうから、だとすると本来人間嫌いではないと思うのよ。
何かで人間という存在にがっかりしたのかもしれないけれど、人間を好きでなければ小説は読めない。
そんなたまきの血を引いたあゆむの娘である深冬を支える真白は、ある意味たまきの良心と言っていいと思う。

で、「この」本を盗む者の話ではないよね。
この「本」を盗む者への呪いの話。

本を読まない人が増えた現在、だけど万引きは増えている。
本屋さんが続けられなくなり閉店するというケースが多々ある現状を、作者は訴えたかったのかもしれない。
そして、読書の世界ってこんなに多種さまざまで、きっとどこかに自分に合った本があるかもよっていう話なのかもしれない。

それはわかるけど、激しく同意するけれど、まずその前に、読みやすくあれ、と思った。