4月24日(水)
 
退職記念推し活旅行(夫付き)からようやく帰ってきました。
推し活はもちろん楽しかったですし、8年前行けなかった場所に改めて行けたのも嬉しかったし、またもや拒否られて再チャレンジを強いられるのも目標ができて喜ばしいですし、何より3人の子どもたちに会えたことが良かったです。
が、しかし、疲れましたよ、さすがに。
 
昨日の夜はもう、座っているのもしんどいくらいだったのですが、娘と10さんが楽しく野球談議に講じているのを邪魔するわけにもいかず、じっと我慢の子でありました。
っていうか、最近娘に会うたびに体調不良で、申し訳ないな。
 
美味しいものをたらふく飲み食いしたので、退職後2週間かけてじわじわ体重が1キロほど減ったのですが、この旅行で3トンくらいは増えたような気がしていました。
昨日のホテルは大浴場があったので、こっそり体重を計ってみたら、減ったまま維持していました。
やった!と一瞬喜びましたが、昨日の夜はほとんど食べなかったので、食べたらきっと3トン増えてます。
 
たくさん写真を撮って、すべてをアップしたわけではないのですが、追加で少々。
次男が前の職場で現場監督をしたという、清水港の駐車場前の歩道。

 
これを見せたくて、ここに連れてきたのかな。

 
大原美術館自体は休館でしたが、ミュージアムショップは開いていたので、自分用のお土産。
ポール・シニャックの『オーヴェルシーの運河』。
 
さて、旅行最終日の今日は、ゆっくりチェックアウトをして、娘の働いている姿を物陰から眺め、高速バスで羽田空港へ。
バスを降りて、預けたスーツケースを受け取ろうと思ったら、ない!
第1ターミナル行きのスペースは空っぽなのに、並んでいるスーツケースの中に私のものがない!
緑の地でピンクのスクーターが大きく描いてあるスーツケースなんて、似たようなものも見たことないから、間違えるわけはない。
ということは盗まれた!?
 
一瞬パニックになりかけましたが、バス会社の人が、他の扉を開けて探すと、国際線ターミナル行きのコーナーにありました。
扉は別々で、一応中は仕切られているのですが、柔らかい布(?)か何かのようで、中がスカスカだと、スーツケースがあちこちに移動するのは珍しいことではないようです。
びっくりしたわ!
 
これが最後のアクシデントかと思いきや、新千歳空港からJRで札幌に向かう途中、電車が止まってしまいました。
架線にビニールが引っ掛かったとかで、30分ほど遅延。
疲れているのに、やれやれです。
この2つの話は、一生ネタにしてやる。
 
さあこれで贅沢な日常はおしまい。
明日からきっちり締めて…あ、明日ランチに出かけるんだった。
明後日から、頑張りまっす。
 
 
 
 
本日の読書:酒肴酒 吉田健一

 

カバー裏より

『楽しみということになると、何といっても飲んだり食べたりすることよりも大きなものはない。……腹が減って何か食べたくなり、何か食べるものを見つけてそれを食べる。これ以上に簡明な筋道を通って、我々に生きている喜びを感じさせてくれるものがあるだろうか。(本文より)うまい酒、うまい料理。文章そのものに酔い、読むことを味わう。〈食〉の幸せが溢れる名著。』

一週間の旅行中、ずっとこの本を読んでいた。
移動の飛行機や新幹線の中で、ふっと空いた時間の隙間で。

広島に向かう飛行機の中で、広島の牡蠣がいかに美味なのかを読み、神戸に行く前日のベッドの中で神戸での飲食の喜びや楽しみを読む。
昭和30年代の風俗などは、ピンとこない部分も割とあったけれど、美味(特に酒)についてこれほどまでに愛情込めて描かれると、眉間にしわを寄せている場合ではない。
ついつい口元がほころんでしまうではないか。
移動中なのに。

随筆なのかと思いきや、明らかにこれは創作物というものも多く、どこまでを信じてよいのやら。
もはやこれすべてが酔っ払いのたわごとなのか?
最初の方の、戦中戦後の食糧難の話なんぞ、「吉田茂の息子でも、大変だったんだなあ」なんてしみじみ読んでいたのに。

後半は特に、連想ゲームのように話がどんどんズレて行って、これは絶対確信犯。
特に『禁酒のおすすめ』なんぞは、「酒などまずい」「飲むべきではない」というテーマで書こうとしながら、何度も何度もお酒が美味しい話に着地してしまう。
それを何度も何度も、「最初から書き直しだ」などと書いては、またお酒に対する愛情を爆発させている。
わかっちゃいるけど、笑わずに読めようか。

普段だったら一気に読もうとしてしまうけれども、一週間かけてちびちび読んでよかった。
だってずっと楽しめたもの。