元々怖いのが苦手なので、ホラー系のゲームなどまったく興味はありませんでした。

『8番出口』というゲームが流行っていることもうすうす聞いてはおりましたが、『スイカゲーム』ほどの興味もありませんでした。

 

そもそもゲーム実況って時間がかかるじゃないですか。

集中力が続きませんのじゃ。

 

ところが、QuizKnockがゲームチャンネル『GameKnack』で『8番出口』をやるんですもの。

そりゃあ、見ちゃうわけですよ。

彼らのいいところは、怖いもの苦手な視聴者のための配慮がある演出もさることながら、出演者であるところのふくらPや山本さんがビビりのため、徹底的に異変をチェックしてくれることです。

だって、それが最短時間で終わるためには必要ですからね。

 

あんまりこれが面白かったので、つい他の人の『8番出口』も見たのですが、プレイスタイル、編集スタイルで全然怖さが違う。

私が思うに、ビビりの人がじっくり異変を探すほうが、スピード勝負でガンガン進んでいくよりも怖くないです。

はじめしゃちょーや、すゑひろがりず(ちょっとうっかりさんだけど)は比較的安心してみていられるけど、ヒカキンやおついちなどは怖くないもんだからガンガン進んでは振出しに戻る感じが、イラっとします。

もっと慎重になれよ!

 

そんなわけでホラゲー好きとYouTubeさんに思われたのか、地下鉄のホームでループするやつとか、エスカレーターでループするやつとか、ホテルからの脱出や自分の家からの脱出など次々と紹介されて、ついうっかり見てしまいましたが、もういいです。

これ以上見たらホラゲーマニアになってしまう。不本意。

 

ところで、ホラゲーの実況やってるおついちさんって、作家の乙一さん本人?

なんかイメージと違うのほほんぶりな割に、異変に気付かぬポンコツでもやもや。

作品は繊細なのに…飲んでゲームしてるからか?

 

 

 

 

本日の読書:これから泳ぎにいきませんか? 穂村弘の書評集 穂村弘

 

カバー裏より
『「私は途中で何度も本から顔を上げた。そして、真夜中の空気に向かって囁いた。凄い、凄い、凄い、凄い、これ、物凄いよ。誰かに電話をかけてそう云いたい。ツイッターでそうつぶやきたい」小説、漫画、エッセイ、絵本、歌集、詩集、目利きの歌人が折々に魅了された本の数々。穂村弘の書評集。』

穂村弘の書評集は、他の書評集より読むのに時間がかかります。
作品を論理的に読み解き、分析し、解説してくれるような書評は、私には読みやすいのですが、穂村弘は感覚の人なのです。

まず感性が受け止めたものを、感覚を通して言語化して論理化する。
その感性の部分が私には圧倒的に足りていないと、いつも痛感させられます。

俳句は少ない文字数で表現するため、何をどれだけ削除しているかを脳内で補いながら読む。
それは絵画や写真と同じく、完成の不足を論理で逆算するということで、拙いながら、なんとか理解できる…時もある。
けれども、短歌は…未だ読み方がわからない。
描写の奥に隠された思いを読み取れないのです。
どうも刺さってこない。

それを、穂村弘の書評を読みながら、オノマトペの示すところ、描写された光景の意味するところなどを、指差しながら確認していくわけです。
時間がかかるはずだ。

小説や漫画など、自分では得意と思っている分野の作品でも、穂村弘の角度で解説されると、知らない世界が見えてくるのです。
ああ、まだまだ読みが浅いなあ。ぐさぐさ。

だから、目次を読んで笑ってしまうほど、ニアミスなのです。
好きな作品、読みたいと思っている作品の、そばにある違う作品が紹介されています。
ということは、傾向は似ているんだよな。

彼によると、詩(俳句や短歌も)の特徴として、再読性があることが挙げられています。
確かに好きな小説といえど、それほど何度も読み返す作品はあまり多くはありません。
しかし、好きな詩などは折に触れなんどもなんども読み返したり、口にしたりします。

ということは、再読を是とする絵本から感性を鍛え直すとよいのではないか、と言う気になってきました。
よし、頑張ろう。