昨日と今日のどちらかは1万歩を歩かねばならないとピクミンに命じられている。
が、昨日、東京から札幌まで一日かけて移動しても、5000歩でした。
東京札幌間、近いな。
 
というわけで、今日は1万歩クリアを目指して、札幌の地下をてくてく歩いてきました。
札幌の地下は歩くだけではなく、美術館のようにアートを展示したり、イベントを開催していたりします。
 
ここは、札幌の発展の歴史をわかりやすくパネル展示してあるところ。

 
じっくり見ていると時間がいくらあっても足りませぬ。
 
重厚感あるレンガのせいで、昔の駅構内を歩いているような気がしました。
 
東急9階にあるビレッジバンガードに向かったら、こんな場所がありました。
誰も遊んでなかったよー。
 
さあ、明日から退職の日まで、粛々と勤め上げることにいたしましょう。
そうそう、昨日緊急夫婦会議を開催した結果、来年度中に関東へ移住することに秒で決まりました。
 
我が家の緊急夫婦会議は即断即決なのである。
以前も私が「家を買おうと思うのですが」と提議したら10さんが「いいよ」と秒で可決。
今回も私が「東京(辺り)に来年度中に移住したほうがいいと思っているのですが」というと、「わかった」と秒で可決。
ちょっとは踊ろうよ、会議。
 
 
 
 
本日の読書:兄貴 今江祥智

 

カバー裏より

『父を失い、長兄を兵隊にとられた洋と洋次郎の兄弟は、空襲で家を焼かれ、かあさんの田舎へ疎開した。デパートも映画館もない小さな町で、初めての畑仕事や魚とりに精を出し、動員先の工場では地元工員たちと大喧嘩、そして”前線慰問用”の宝塚予科生との交流。そこにはもうひとつの”戦争”があった……。ひと夏の経験を通して成長していく兄弟の姿を瑞々しい筆致で描く感動の長編小説。』

『ぼんぼん』の続編とも言える兄弟作。
『ぼんぼん』は戦争がはじまりそうな時期から大阪大空襲の辺りまでだったのに対し、今作は大阪大空襲を経て一家が母の田舎に疎開したところから昭和22年の8月まで。
要するにまるまる戦中戦後の話なので、前作よりも重苦しい感は否めない。

大都会大阪から田舎へ疎開して、一番ショックだったのは多分母。
田舎が嫌だから早く出て行ったのに、再び田舎に戻り、今度は家族の食べる分の野菜を自分が作らねばならない。
畑づくり、肥やし運び、水運び。

学徒動員で大阪の工場まで出かけていく洋次郎と違って、地元の学校に通う洋は、母の手伝いはもちろんするけれど、釣りをしたり遊んだりと気持ちの切り替えがうまい。
それぞれの戦争体験。

タイトルの『兄貴』は、大人びてきた洋次郎を見て、「いつまでもにいちゃんと呼んでいてはいけないな」と洋が思っていたころ、洋次郎が母方の伯父のことを「伯父貴」と呼んでいたのを見てこれからは「兄貴」と呼ぼうと思うところから。
実は洋も成長しているのである。

それでも、『ぼんぼん』と比べれば感動は薄い。
佐脇さんのような強烈なキャラクターがいないことも、その一因なのかもしれない。