解説

時代劇「忠臣蔵」をベースに「身代わり」という設定を加えてコミカルに描いた土橋章宏の同名小説を、ムロツヨシ主演で映画化。

嫌われ者の旗本・吉良上野介からの陰湿ないじめに耐えかねた赤穂藩主が、江戸城内で吉良に斬りかかった。赤穂藩主は当然切腹となったが、実は斬られた吉良も逃げ傷で瀕死の状態に陥っていた。逃げて死んだとなれば武士の恥、お家取り潰しも免れない。そこで吉良家家臣の提案により、上野介にそっくりな弟・孝証を身代わりにして幕府を騙し抜こうという前代未聞の作戦が実行されることに。一方、切腹した赤穂藩主の部下・大石内蔵助は、仇討ちの機会をうかがっているように見えたが……。

正反対の性格を持つ吉良上野介と孝証の兄弟をムロが1人2役で演じ分け、永山瑛太が大石内蔵助役で共演。川口春奈、林遣都、北村一輝、柄本明が脇を固める。原作者・土橋章宏が自ら脚本を手がけ、「総理の夫」「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」の河合勇人監督がメガホンをとった。

 

 

 

********************

 

昨日は午前中に8000歩を歩き、午後から映画2本を観るという強行軍。

本当は土曜日のうちに1万歩を歩いていたはずなんですよ。

スマホに入っている歩数計ではクリアしていたなのに、ピクミン・ブルームでは1000歩足りていない。

1000歩もズレるってことある?

そして、雪道の1万歩は大変疲れる。

これプラス1000歩は無理だと思って、日曜日に賭けたわけです。

なんとか午前中に8000歩。

最終的には1万2000歩を歩きました。

 

というわけで、『身代わり忠臣蔵』の話。

土橋章宏はやっぱり目の付け所が非常に面白い。

だから映画の前半はずっとくすくすと笑っていました。

 

でも、史実は笑えるものではないわけです。

最終的にムロツヨシ演じる何者かは死ななければならない。

前半の愉快でうさん臭い生臭坊主のムロツヨシが面白かったからこそ、後半はどうなるの?的などきどきわくわく。

 

これはあくまで私個人の感想ですが、中途半端でした。

笑いも感動も。

相乗効果でもっと笑いも感動も大きくなるのかと思いきや、「ん?」ってくらい中途半端。

肩透かし、ではない。

ちゃんと笑ったし、うっすら泣けた。

でも、もっと笑えたはずだし、もっと感動できたはず。

俳優さんたちはみんなとても上手で、よく考えたら笑いのタネは、話の構成より演者の演技に依る部分が大きかったと思います。

とはいえ、一緒に観ていた10さんは「面白かった~」と満足していましたから、ほんと、個人的な琴線の差異なのだと思います。

 

キャスティングはどんぴしゃりだと思いました。

ムロツヨシ演じる吉良兄弟は、全然違う性格だけど、どっちも身近にいてほしくない。

永山瑛太演じる大石内蔵助は、ちょっと若過ぎかなと思うけど、真面目にふるまえばふるまうほど周囲とちょっとズレて可笑しいところがとてもよかった。

残念なのは設定がブレていて、変に女遊びにうつつを抜かしているところに違和感。

討ち入りするか悩んでいるといいながら、遊び過ぎやろ。

塩万能と心から思っているところが、いい。

 

綱吉は受け狙いだったのでしょうが、面白くない。

北村一輝の無駄遣い。

林遣都は家老だったのでしょうかねえ。

よく分かりませんが、ものすごく塩にこだわりを感じたので、どこで赤穂とつながるのかと思ったら、そこか!

座布団一枚。

 

びっくりしたのは、エンドロールで本多力くんの名前が4番目に出たこと!

え…その位置でいいの?嬉しいけど。

 

寛一郎シーンは私には無駄に長く感じてしまって、大人の事情という名の忖度なのかなあなんて思ってみていたのですが、10さん曰く「清水一学ってそもそもそういう人なんでしょ?他のドラマなんかでもそういう描かれ方してるし」。

え?ゾンビってこと!?

「いや、そうではなくて…」

 

討ち入り前半の感動部分と、後半のむにゃむにゃ(あえて自粛します)部分。

そうか、ここを撮りたかったのか。

私は振れ幅もっと大きくてもいいと思いながら見ていましたが、10さんはすっごく満足したようで、「この映画、撮影しているときからきっとみんな楽しかったろうね」と、ずっとにこにこ。

ここまでくると、わたしももらい満足。

素直に見て、素直に感じればいいのだと思いました。