最近撮った写真は

今日、テレワークをしようと思ったら椅子に先客。

掃除した時乗っけたまま忘れていた。

暑い夏に抱くと少し涼しくなるぬいぐるみ。

冬は邪険に扱っててごめんよ。

 

 

 

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本日の読書:まぶた 小川洋子

 

カバー裏より
『15歳のわたしは、高級レストランの裏手で出会った中年男と、不釣合いな逢瀬を重ねている。男の部屋でいつも感じる奇妙な視線の持ち主は?――「まぶた」。母のお気に入りの弟は背泳ぎの強化選手だったが、ある日突然左腕が耳に沿って伸ばした格好で固まってしまった――「バックストローク」など、現実と悪夢の間を揺れ動く不思議なリアリティで、読者の心をつかんで離さない8編を収録。』

目次
・飛行機で眠るのは難しい
・中国野菜の育て方
・まぶた
・お料理教室
・匂いの収集
・バックストローク
・詩人の卵巣
・リンデンバウム通りの双子

小川洋子の小説の体温は低い。
それはひんやりと湿ったものだったり、かさかさに乾いたものだったりするが、決して温かくはない。
たとえひとの命を救ったとしても。

そこに「ない」ものを書くのも上手い。
「ありえない」と言うほど強い「無」ではなく、気づくとそこには「ない」」ものの持つ気配。

この絶妙な塩梅が、心地よかったり不気味だったりと、作品に彩りを与える。

ストーリーを味わう作品集ではないと思うので、具体的なことを書いても意味わからんことになるだろう。
ただ、これらの作品は、現実だとか事実だとかのしがらみとは無縁なところで味わえばよいのだ。

私にとって小川洋子は、エンタメ小説から純文学への橋渡しをしてくれた作家の一人。
未だ純文学はちょっと苦手意識があるけれど、小川洋子を読んだら、また次の純文学を手に取ろうと思えてくる。