結論から申しますと、今年はなし、です。
本当は来週あたり道東に行こうと思っていたのね。
行き当たりばったりで2~3泊ほど。
ところが娘が帰ってくる、と。
なら、予約せねばなるまい。
娘に「予約していい?」って聞いたら、「ファイターズ戦のチケット買っちゃったから、それ以外の日ならいいよ」とのことだったのですが、それ以外の日には10さんの予定が入っていて。
というわけで、今年の夏は旅行なしです。
せっかく長期の夏休みをいただいたけど、ほぼ家でごろごろして終わりの予定。
それはそれで、とってもしあわせ。
本日の読書:触身仏 蓮丈那智フィールドファイルⅡ 北森鴻
カバー裏より
『《わが村には特殊な道祖神が祀られている。》美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。神すなわち即身仏なのだという。彼女は、さっそく助手の内藤三國と調査に赴く。だが調査を終えた後、手紙の差出人が失踪してしまった――。那智はいにしえの悲劇の封印を解き。、現代の事件を解決する(表題作)。山人伝説、大黒天、三種の神器、密閉された昏い記憶。本格民俗学ミステリ集。』
目次
・秘供養(ひくよう)
・大黒闇(だいこくやみ)
・死満瓊(しのみつるたま)
・触身仏(しょくしんぶつ)
・御蔭講(おかげこう)
神話とか伝説が好きなので、民俗学の話を読むだけでわくわくできたのだけど、最初の『秘供養』の死因が、『ウロボロスの偽書』の最初の殺人方法と同じで、のっけからげんなりしてしまいました。
が、シリーズの流れとしては、フィールドワークだけではなく大学の内部の事件や、研究会でのじけんなど、東敬大学の教授としての蓮丈那智の姿が立体的になってきた。
それとともに、狐目の教務部の予算担当者と蓮丈那智の関係が少し明かされて、シリーズの今後が楽しみ。
民俗学のテーマとして、北森鴻は何度も何度も製鉄技術者と権力者との関係性を書き続けているので、これが彼のライフワークなんだろうなあと思う。
”日本人はね、熱狂の頂点に立つアイドルを作るとほぼ同時に、彼もしくは彼女をいかにどん底に突き落とすかを、策謀する民族だよ。いうなれば、アイドルは貶めるために作られているんだ”
ぱっと見てジャニーズのことを言っているように思ったけど、よく考えたらスポーツ選手であれ政治家であれ、有名人であれば、隙を見せればどん底に落とされるのは同じ。
つまり日本人は、頂点に立つ人を無条件で崇拝していたかと思うと、手のひらを返したように貶めるというのが当たり前の民族なのですね。
最終的に秋篠宮家を想起してしまった。
紀子様フィーバーだってあったのにねえ。
