図書館間に予約できる本は一度に10冊までです。
私はノートに書いた読みたい本リストに沿って予約をしているのですが、10冊のうち5冊はNo.2のノートから、6冊目はNo.3のノートから、7~9冊目はNo.4のノートから、10冊目は本屋さん大賞ノミネート作となっています。
で、No.2のノートは、今から20年くらい前に書いたものです。(ひゃ~)
だからかなあ、最近予約しようと思うと、ない本が結構あるのですよ。
単行本は結構古い本も残っているのですが、文庫しかない本が、ない。
例えば文豪の、出版社が編集した短編集なんていうのは、夏の文庫フェアにならないような本は再購入などしないのでしょう。
文庫は単行本に比べて耐久性に劣るので、劣化した本を処分するのは仕方がないとして、文豪と言われる人たちの文庫本が図書館にないのはびっくりです。
まあ、全集や単行本で残っているし、青空文庫で読めばいいのかもしれないですが。
あと、一時期人気があったけど今はそれほど…なのかしら、ミステリやSFにも、探しても見つからない本があります。
こうなってくると本当に一期一会で、本屋で見つけた気になる本は買っておいた方がいいのかもしれません。
2~3年前の本を書いているNo.4の本は、わたし的には最近の本なのですが、予約が多くて回ってこない本が多いのも、最近の本なのですよね。
リストを作りはじめた頃は、自分が一年間にどれだけの本を読めるのか考えもしないで、手当たり次第にリストに載せていましたが、ここ数年はなるべく厳選して載せることにしているので、そのうち適当な量に追いつくはず。
来年あたりNo.2のノートが終わりそうですが、No.5に突入しそうでもあるので、ノート3冊体制はしばらく続きそうです。
本日の読書:ABC戦争 阿部和重
Amazonより
『高校生の通学列車で「戦争」が勃発、。その顛末の“エクリチュール”を読み解く悦び。』
ABC戦争ってそういう意味か。
N国Y県の、O線沿いにあるH市とM市に住む高校生たちの間で戦争が勃発した。
したといいながら、具体的な戦闘シーンはない。
なんなら武器として作っていた爆竹が、夏休み前のお小遣い稼ぎに変貌し、夏休みに突入することによって自動的に休戦状態になってしまうあたりが、都会ではないのどかな地域の高校生がやることらしくて可笑しい。
奇をてらった表記、もってまわった言い回し。
円城塔が好きそうだなあ。
多分、私たちの日常からリアルが失われていることを描いた作品なのかなとも思ったけれど、私としてはポンコツ高校生のひと夏の冒険(おバカ寄り)が面白かった。
最後のほうは不穏な展開になるし、死者も出るのだけど、リアルが失われた世界では、そんなことは大したことではない。
というのが実は恐ろしい小説なのかもしれない