今年の北海道は本当に暑い。

気温が高いときはほかにもあったと思うけど、湿度が高いのが辛い。

4年前にエアコンを買い替えてから、1年に1~2回エアコンをつけたけれど、今年はもう3年分以上つけてる。

 

昨日は夜になって少し涼しくなったからエアコンなしで寝たのだけど、1時半くらいに暑くて目が覚めた。

眠れないけど、目は開かない。

眠れないので、QuizKnockの動画を聞く。

徐々に目がぱっちり開いてきて、結局朝まで楽しく動画視聴。

 

今日は、だからとても眠いのね。

今日は、だからすぐ眠れる気がするの。

もし眠れなくても、動画を見るから大丈夫。

眠れないなら、起きてりゃいいのよ。

 

 

 

 

 

本日の読書:完訳 マルコムX自伝 上 マルコムX

 

カバー折返しより
『父の暗殺、一家離散、母の発狂を体験したマルコムは、麻薬を常用し強盗などを重ね投獄される。獄中で自己の価値に目ざめ、ブラック・マスリムに入信。釈放後、黒人解放運動の最も戦闘的で説得力のあるリーダーとなる。』

マルコムXといえば、暗殺された黒人運動のリーダーということしか知りませんでした。
だからなんとなく、品行方正なカリスマ、ガンジーのような人かと思っていたのですが、全然違いました。

父を殺され、子だくさんの一家を母が支え切れるわけもなく、福祉局や裁判所の人たち(白人)は寄ってたかって、家族を分断しようとする。
結局一番素行の悪かったマルコムから、徐々に兄弟はばらばらになっていく。

1925年生まれの彼は、いくら学校の成績が良くても、自分の将来は頭打ちだということに、小学生の頃に気がついてしまう。
アメリカ北部に住んでいた彼は、黒人だからといっていじめられたわけではない。
むしろ学校の人気者で、先生にも一目置かれていたからこそ、夢を見るなとくぎを刺されてしまったのだ。
それは、まったく悪意とは別のもので、だからこそ絶望しか感じられなかったのだ。

都会に住む姉を頼り故郷を出、白人のようにふるまい、毎日を面白楽しく過ごすうちに酒や麻薬に溺れ、ついに投獄されてしまう。
そして監獄の中で、本を読むこと、字を書くことを覚え、なぜ黒人は貧乏で、今も将来も閉ざされているのかを、イスラム教を学びながら考えていく。
白人という悪魔が、キリスト教を使って黒人を虐げているのだ!

”パウロの肌の色は何色でしたか。彼は黒人のはずです……というのはヘブライ人だからです……そして最初のヘブライ人は黒人でした……よね?イエスの肌の色は何色でしたか……彼もヘブライ人でした……よね?”

ヘブライ人が黒人とは知らなかった。
ってことは絵画で見かけるイエスは全然違うじゃん!
一番驚いたところ。

マルコムXの「X」とは、永久にわからない自分のアフリカの家族の姓の象徴で、教団員がみんな用いていたものだった。
失われた、いや、白人に奪われた故郷アフリカ、黒人としての尊厳。

その無念はわかる。
けれど、黒人至上主義は、白人至上主義と同じくらい違うと思うのだが。
もともと中世のイスラム教は、人種差別も宗教差別もしない、科学的にも芸術的にもキリスト教より断然進んでいたときいている。

上巻は1950年代最初のころまでが書かれている。
つまり、60年代の公民権運動よりも前。
想像以上に黒人たちは虐げられていて、だからこそ白人を見返したい気持ちは澱のようにたまっていて、怨嗟の声が噴き出すのは時間の問題。

マルコムXの結婚でこの巻は終わるが、不穏な気配濃厚。