大学を卒業してから最初に勤めた会社でも、今の会社でも寮生活だった長男が、このたびアパート住まいをすることになり、今日契約をしてきたようです。
大学進学時にひとり暮らし用の家具家電をひととおり用意しましたが、寮生活では不要なものも多く、年齢制限のある寮生活が終わるまでということで、一度我が家で引き取りました。
でも、洗濯機とかソファベッドを置いておくスペースがなくて、近くに物置代わりにアパートを借りたんですよ。
7.5畳のDKと3畳の個室という、せま~い1DKで月2万。
その後、実家から送られてきた本棚や全集などを置いたり、娘が置いていった大量のぬいぐるみを運び込んだり、次男が就職するときに不要になったものを北見のアパートから送りつけたりと、本当に物置として使用していました。
そんな中、長男の洗濯機は10さんの単身赴任とともにつくば市に引っ越し、単身赴任解消でまた物置部屋に戻り、再びの単身赴任でつくば市に行き、入れ替わりで私が単身赴任になったので東京へ引っ越し、私が札幌に戻る時に家具付き社宅からマンションに引っ越す予定だった娘に残していき、今も現役です。
なんと購入して15年以上もたつ。
物置部屋は、私の単身が解消した時点で、すべての不要物を処分して、契約解除しました。
今日久しぶりにその家の前を通ったら、出窓にすだれが掛かっていました。
でも、出窓のところに段ボール箱やプラスチックケースなんかが積んであったので、もしかしたら今の入居者も物置使用をしているのかもしれません。
物置と言いながら、時々空気を入れ替えるため窓を開けて、ソファベッドに寝ころんで本を読んで過ごしたのも懐かしい思い出。
年のせいか何を見ても思い出がよみがえるけど、まさか長男の洗濯機から思い出がよみがえるなんてね。
本日の読書:三体 Ⅲ 死神永生 上 劉慈欣
Amazonより
『圧倒的な技術力を持つ異星文明・三体世界の太陽系侵略に対抗すべく立案された地球文明の切り札「面壁計画」。その背後で、極秘の仰天プランが進んでいた。侵略艦隊の懐に、人類のスパイをひとり送る――奇想天外なこの「階梯計画」を実現に導いたのは、若き航空宇宙エンジニアの程心(チェン・シン)。計画の鍵を握るのは、学生時代、彼女の友人だった孤独な男・雲天明(ユン・ティエンミン)。この二人の関係が人類文明の――いや、宇宙全体の――運命を動かすとは、まだ誰も知らなかった……。一方、三体文明が太陽系に送り込んだ極微スーパーコンピュータ・智子(ソフォン)は、たえず人類の監視を続けていた。面壁者・羅輯(ルオ・ジー)の秘策により三体文明の地球侵略が抑止されたあとも、智子は女性型ロボットに姿を変え、二つの世界の橋渡し的な存在となっていたが……。』
前作で羅輯が三体人に突き付けた両刃の剣の最終兵器。
膠着状態に陥って終わったけれど、それはそれで納得の終わり方だった。
なんならこれで『三体』が終わってもいいくらいの。
さて、ではどんな続きが始まったのか。
「面壁計画」と並行して行われていた「階梯計画」について書かれる。
「階梯計画」とは、三体本国に人類のスパイを送ること。
その計画を進めていたのがPIAで働いていた程心(チェンシン)で、スパイに選ばれたのが、程心の学生時代の友人であり末期がん患者の雲天明(ユンティエンミン)。
孤独な雲天明の程心への思いや、PIAの、情の入り込む余地のない冷たい世界と程心の温かな優しさ。
面白く読んでいたら、あっさり計画は失敗して雲天明の脳は宇宙のかなたで行方不明になる。
そして、均衡がとれていたはずの地球人と三体人の関係が激変する。
羅輯が一人、三体人に突き付けていた最終兵器を、程心が受け継いだ5分後、三体人は地球を攻撃した。
程心の優しさは、最終兵器のボタンを押せないと見越していたのだ。
ところが宇宙のかなたでも状況が変わる。
人類が負けることを見越して逃亡した宇宙船「藍色空間」と、それを三体の破壊兵器「水滴」二機と追いかける「万有引力」
三体の裏切りはここでも行われたが、それを救ったのが宇宙に漂う四次元の世界。
この部分も面白かった。
さすがに三体人も四次元相手には闘えず、先に四次元について研究していた「藍色空間」の反撃にあって、地球は諸刃の剣を発動させる。
その結果の衝撃の展開。
え?え?
じゃあ、下巻は何やるの?
…って、これ『三体 Ⅱ』の時も、Ⅲで何やるの?って思ったんだよなあ。
引きが強すぎる。
それにしても、羅輯の人生って。
ただ、好きな女性とのんびり人生を過ごしたかっただけなのに、葉文潔に宇宙社会学の公理を伝授されたがために、人類を救うものと祀り上げられたり無能な怠け者と貶められたり。
結果、家族は羅輯の元を離れていき、孤独な何十年を過ごす羽目に。
程心についても、そう。
この作品は個人の行動が世界を動かしてしまう展開ばかりで、組織はいったい何してるんだろうと思ってしまう。
モブだらけの無責任な民衆、モブだらけの無能な組織。
もうちっと骨のある人はいないのか。
史強が退場してしまったのが残念。
それから楊冬と程心について。
楊冬は、血の繋がった母(葉文潔)の隠された素顔(三体に地球を売り渡した)を知ったことにより、誰のことも信じられなくなって自殺した。
程心は血の繋がらない両親に愛情をもって育てられたので、自分が辛いときでも自殺はしなかった。
この辺りも、後の展開に何か影響あるのだろうか。
SFとしても人間ドラマとしても、考えるポイントがたくさんあって、読書中すごく楽しかった。
下巻はいつごろ読めるかなあ。