冬の間北海道の人たちは、滑って転ばないように注意深く歩きます。

しかし雪融けが進んでいるここ最近、私の目の前で転ばれること2回。

ちょっとびっくりです。

 

1回目は、幼稚園児くらいの女の子と、そのお母さんが、私の横を自転車で通り過ぎた直後のことでした。

歩道の雪も大分融けたとはいえ、日陰になっているところにはまだこんもりと雪が残っています。

そこを自転車で通ったものですから、スリップして女の子の自転車が横倒しになりました。

 

さすがに私もびっくりして駆け寄ろうとしたのですが、後ろを走っていたお母さんが女の子の自転車を起こすと、女の子も何事もなかったように自転車に乗って走り去りました。

あと2週間くらい自転車待てなかったのかな。

スキーウェアのように厚手の防寒着を着ていたから、転んでも痛くないと思ったのかな。

でもスリップして車道の方に倒れ込んだら本当に危ないので、やっぱりもう少し自転車は我慢したほうがいいのではないかしら。

 

そして2回目は、仕事帰りの信号待ちの時。

赤に変わったばかりだったので、バッグの中から定期と本を取り出そうとごそごそしていたら、「きゃあ!」という女性の悲鳴。

慌てて顔を上げると、道路の向かい側に倒れている人がいます。

倒れていた人が上半身を起こしたので、そばにいた人が散らばった荷物を拾い集めていました。

 

信号が青になったので駆け寄ると、倒れていたのは高齢の男性でした。

「きゃあ!」は荷物を集めていた女性(奥さん?)の声だったようです。

「大丈夫」とおっしゃってましたが、メガネのレンズは割れていました。

滑ったのかつまづいたのかわかりませんが、雪が融けても注意して歩こうと思います。

 

 

 

本日の読書:それまでの明日 原尞

 

カバー裏より
『私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほしいという。が、女将はすでに亡くなっており、顔立ちの似た妹が跡を継いでいた。調査対象は女将か、それとも妹か?さらに当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。「伝説の男」の復活に読書界が沸いたシリーズ長編第5作。文庫化に際し、14年間の沈黙と執筆の裏側を語る「著者あとがき」を付記』

既刊の長編すべてが、一気読み必至の面白さだった。
いくつかの事件が並行して起きるので、登場人物は膨大。
丁寧過ぎる描写は冗長一歩手前で踏みとどまって、そんなことより次のページへと読み進めずにはいられない。

今作も、やはりそう。
料亭の女将の身辺調査のはずが、強盗事件に巻き込まれ、ヤクザと警察の両方から目を付けられる。
強盗事件で知り合った青年の人懐こさがうさん臭いと思ったけれど、うさん臭いのはそっちでしたか。

前作で沢崎はアラフィフだったのだから、本来は還暦を過ぎているはずだけど、前作から沢崎たちは年をとらないことになったのだそうだ。
だよね。
じゃないと錦織警部は80歳くらいになってそうだもの。

さて、最終章を読み始めても、タイトルの『それまでの明日』のそれの意味が解らなかったけれど、残り10行ほどでそれの意味が明確になる。
年をとらない沢崎も、時代の中には存在しているわけだ。
既に『それからの昨日』の執筆を始めているそうなので、出版を気長に待つ。
私が生きてるうちに完成してね。お願い。