きっと何か浮かれてどうかしちゃったんでしょうね。
若くもない夫婦2人でこのピザの量。
今日のお昼から食べ始めて、食べ終わるまでずっと食事はこれです。
あれ?もしかしてこれ、罰ゲームなのか?
いえいえ、大変美味しくいただいておりますよ。(今のところ)

 
 
 
本日の読書:儚い羊たちの祝宴 米澤穂信

 

カバー裏より

『夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリーの真骨頂。』

目次
・身内に不幸がありまして
・北の館の罪人
・山荘秘聞
・玉野五十鈴の誉れ
・儚い羊たちの晩餐

一気に読んだら悪酔いしそうなダークなミステリー集。
そして、ほぼ一気に読んでしまいました。
だって途中で止めたら怖そうなんだもの。

そもそも殺人を行おうと計画する者が善人の訳はないのですが、あまりにも禍々しい上に現実主義的なところがもう救いがないというか。
あまりにも心弱く夢想的な良家の子女が集う読書サークル「バベルの会」は、それゆえに猟奇的な事件を呼び寄せるのか。

どの作品にも「バベルの会」がゆるく関わっているのとともに、雇われ人がキーパーソンとなっている。
弱者の中に潜む強かさだったり、過剰なプロ意識のたまものだったり。
身近にそのような立場の人と接することがないから、余計に怖さが際立つのかもしれない。

『山荘秘聞』の屋島守子と『儚い羊たちの晩餐』の夏が直接対峙したらどうなっただろうというゲスな妄想が止まりません。
どっちも心根が悪なのではないのに、プロに徹した行動の果てが恐ろしすぎる。
特にアミルスタン羊の話は読んだことがあるので、ある程度予想しながら読んだけど、どう考えたっておぞましい結末にしかならんとです。

唯一のハッピーエンドといってもよさげな『玉野五十鈴の誉れ』。
しかし最後の一行の驚愕を、どう解釈したらいいのか。
あれは天然なのか計算なのか。
計算だとしたら、いつからなのか。
怖い怖い怖い。