
カバー裏より
『頑固で健気で優しい男の子ロボット・タングと、四十歳になった元ダメ男ベンの、ぽんこつコンビが帰って来た!
家の前に捨てられていた筒型ロボット・フランキーと暮らし始めたベン一家。ベンの娘ボニーとタングの関係、ベンの姉ブライオニ―一家の騒動、ボニーが抱える問題、そしてフランキーの謎。トラブル続出の毎日で、どうするどうするチェンバーズ家!?
巻末にはボーナス・ストーリー『ロボット・イン・ザ・パンデミック』も収録。第一作『ロボット・イン・ザ・ガーデン』は舞台化、さらに映画化も決定。ますます盛り上がるシリーズ第四弾です!』
目次
・ロボット・イン・ザ・ファミリー
・短編 ロボット・イン・ザ・パンデミック
第2弾、第3弾と徐々に読むのがしんどくなってきたので、それ以降、新作が出版されていたのは知っていましたが、読む気にはなりませんでした。
しかし映画を観て、最新作は面白いという声も聞いて、さっそく第4弾を読んでみました。
少し間があいたからでしょうか、以前ほどしんどくはありませんでした。
何がしんどかったのかと言うと、ベンのひととなりです。
『シリーズの最初から、ベンに対して感じていた嫌悪。
面倒を避けて大勢に流されるところ、自分に甘くてだらしないところ。
それが父親となっても変わらない。
子どものわがままを抑えられなくて、簡単に許してしまう。
嫌だなあ、こんな親。
子どもの個性を認めるのと、わがままを許すのは違うと思う。』
これは、前作を読んだ時の私の感想。
今回はボニーの癇癪はわがままなのではないと徐々に気づきます。
相変わらず責任を負うくらいなら現状維持、的なことを考えますが、ボニーの気持を考えながら説得しようと努力しています。
とはいえ、ベンもエイミーも嫌なこと・面倒なことは相手に押しつけようとする傾向があるよね。
大人として、親として、それはどうかと思う部分は今回もありました。
新しくベンの家族になったロボット・フランキー。
私は最初、男の子ロボットだと思ったのですが、女の子ロボットでした。
だからジャスミンに振られたばかりのタングの気持ちを、ベンはものすごく気にかけるのです。
だけどフランキーってさあ、スーパーガタイのいい船大工のイメージが強いもので、なかなか表紙のロボット(女の子)とは結びつかなかったです。
やっぱり今作もタングはメインのストーリーにはあまり絡んできませんでしたが、タングにはタングの世界があり、タングなりに家族を大切に思っている姿が見えたので、今回はこれで良しとします。←何様?
この先話が進んできたら、AIの知能と心の関係(愛情や生きがいなど)がもう少し深く描かれるんだろうと思ので、それを楽しみにすることにします。