今日は、職場の人も交えて、いつもの河川敷で焼き鳥を焼いて食べました。
あいにく数日前から天気予報に雨マークがついたり消えたり。
雨のときは中止と連絡をすることにしていましたが、なんとか天気が持ちそうだったので決行。
いちおう地図を渡しておいたのですが、何分札幌に転勤して3ヶ月。
土地勘がない人たちなので、無事に来ることができるかが心配。
詳しい現在地をお知らせしようと思ったら、通信障害ですよ!
電話もメールも通じない。
彼らが迷子になっても迎えに行けない。
なぜ今日なのだ?
結局みんな無事にやってきて、雨にも降られず楽しい時間を過ごしました。
ただ…いろいろ忙しくて写真を一枚も撮ることができませんでした。
今回も美唄焼き鳥風焼き鳥を作ったのですが、そのほかに薫製造りに初挑戦。
ウズラの卵とサラダチキン。
これがめっぽう美味しくて。
チーズを忘れたのが無念。
今度はちゃんと作って、写真も撮ろう。
本日の読書:茶匠と探偵 アリエット・ド・ボダール
Amazonより
『探偵と元軍鑑の宇宙船がコンビを組み深宇宙での事件を解決する表題作他、異文化に適応しようとした女性が偽りの自分に飲み込まれる「包嚢」、宇宙船を身籠った女性と船の設計士の交流を描く「船を造る者たち」、少女がおとぎ話の真実を知る「竜が太陽から飛びだす時」など、“アジアの宇宙”であるシュヤ宇宙を舞台に紡ぐ全9篇。現代SFの最前線に立つ作家、日本初の短篇集。2019年度ネビュラ賞を受賞した表題作他、ローカス賞・英国SF協会賞受賞作を含む。』
目次
・蝶々、黎明に落ちて
・船を造る者たち
・包嚢(ほうのう)
・星々は待っている
・形見
・哀しみの杯三つ、星明りのもとで
・魂魄(こんぱく)回収
・竜が太陽から飛びだす時
・茶匠(ちゃしょう)と探偵
今まで読んだことのないタイプの作品でした。
シュヤ宇宙という、独自の世界を舞台にしているのですが、それぞれの作品に関連性はありません。
アジアを彷彿させる大家族主義、先祖崇拝、長幼の序、親孝行、輪廻転生、観音信仰等、私たちにも身近なそれらが、シュヤ宇宙に住む彼らの日常に深く影響を与えている。
しかし人々は死んでも、その記憶はデータ化されその多くは子どもに受け継がれる。
多くの御先祖様と実際に暮らす生活。
彼らの住む大越帝国は、過去に大きな内戦を経験している。
また、支配する民族と支配される民族に分かれているのに、包嚢を身につけることによって、見た目も文化も支配者の方に合わせていくうちに、アイデンティティが崩壊してくなど、遠い宇宙を舞台にしながらまるで現在の世界のことを書いているかのようでもある。
私たちの住む世界との最大の違いといえば、宇宙船は船魂を持って、人間の女性から生まれてくること。
宇宙船はあくまで機械なのだが、精密に設計された機械を女性の体内に入れ、母体に育てられることによって有機的な思考や判断力を身につけ、生まれてくる。
もちろんそれは母体にとって、とてつもない苦痛と危険を伴うので、生活のためにそれを受け入れるという階層の人たちは一定数いる。
船には母を同じくする人間の兄妹がいて、いとこがいて…。
船は深宇宙に人間を運ぶ。
深宇宙は肉体的にも精神的にも人間に深いダメージを与えるので、性能の良い船が必要となる。
深宇宙で死んだ人間は宝石になる。
そういう世界のあれこれ。
世界についての細かな説明は特にないので、読みながら少しずつ知ることになる。
それが楽しい。
設定が突拍子もないので、脳内で視覚化することもできなかった。
それでも、人々の哀しみ、あきらめ、怒りなど、ストレートに心に刺さった。
タイトルの茶匠は、船です。
人間が深宇宙に行くときに精神が壊れないように、その人に合わせて調合されたお茶(という名の合法的麻薬じゃないかな)を提供する船。
イメージできんが、そういうこと。
