カフェでよく頼むものは?
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カフェでよく頼むのはアイスカフェラテ。
コーヒーは体を冷やすのに、さらに冷たいものを頼んでしまいます。
猫舌なので、冷たいものを頼むことが多いのです。
先日あたらしい部長が着任しました。
バングラデシュから帰国して、一週間の自宅待機を経ての着任。
職場へのお土産に紅茶のティーバッグ。
フレンチアールグレイはちょっと癖のあるお味ですが、封を切った時にふわっと立ち上る香りがとても良かったです。
スーパーのやっすいティーバッグとは全然違うなあと思いました。
本日の読書:じごくゆきっ 桜庭一樹
『『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日談を含む全7編。青春・SF・家族ドラマ…。読了後、世界は動き始める。想像力の可能性を信じる、著者10年間の軌跡。』
目次
・暴君
・ビザール
・A
・ロボトミー
・じごくゆきっ
・ゴッドレス
・脂肪遊戯
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を読んでいないのに、後日談の方を先に読んでしまった。
直接関係なさそうだからいいかな?
『暴君』と『脂肪遊戯』の二作が、ちょうど対になっている。
それにしても桜庭一樹、やっぱり容赦ない。
どの作品も押しつけられる暴力と忍耐をする弱者が描かれていて、その先に明るい未来なんてない。
忍耐とは、緩やかな絶望なんだって。
その絶望を突き抜けてしまった時…。
一番怖かったのは『ロボトミー』のユーノの母だけど(もう正気の沙汰じゃない)、『ゴッドレス』の香さんも、『暴君』の三雲の母も、『脂肪遊戯』の紗沙羅の父も、とても怖い。
自分しか見えない、自分の都合だけで生きる人たち。
悪意なく自分の理屈を押しつけ、受け入れられないと心や体に暴力を振るう。
”暴力は世の中にいつもたくさんあって、暴力とは液体のような柔らかいものでできていて、だからいつも弱い者へと流れる。”
”〈ねぇ、ママに殺されるってどんな気持ちだろ?〉”
そして、『じごくゆきっ』の由美子ちゃんセンセも、もしかしたらそういう親になってしまうのではないかという不安。
だってマウンテン坂田の由美子ちゃんセンセへの態度って、なんか強圧的過ぎて、とても温かい家庭を作れるようには思えない。
”愛して。愛して。……誰か。
私と、尊厳ある状態で向きあってください。”
当然の状態を、これほどまで悲痛に願う状態とは。
”「古来、神さまをめぐって人が争って、たくさんの大量死もあったよ。地上ではいろんなことがあるよ。なにがあっても助けず、ただ受け入れろと説いて、平気な顔をしているなんて、実はとてもこわい人ではない?」
(中略)
「神さまなんて、信仰なんて、なんの役に立つものか」”
もちろん役に立っている人がいることは、わかる。
信仰があるから立っていられる人がいるってことは。
だけど、それすらもできないくらいの絶望に陥ったら、どうやって自分の心と体を守ればいいのか。
紗沙羅は賢い子だったから、『暴君』の三雲や『ゴッドレス』のニノや『ロボトミー』のユーノのようにならないように、自分で考えて行動した。
その時の紗沙羅の、醜さに依って立つ尊厳の美しさにまで言及するところが、桜庭一樹の容赦なさだなと思う。
Amazonより
『『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日談を含む全7編。青春・SF・家族ドラマ…。読了後、世界は動き始める。想像力の可能性を信じる、著者10年間の軌跡。』
目次
・暴君
・ビザール
・A
・ロボトミー
・じごくゆきっ
・ゴッドレス
・脂肪遊戯
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を読んでいないのに、後日談の方を先に読んでしまった。
直接関係なさそうだからいいかな?
『暴君』と『脂肪遊戯』の二作が、ちょうど対になっている。
それにしても桜庭一樹、やっぱり容赦ない。
どの作品も押しつけられる暴力と忍耐をする弱者が描かれていて、その先に明るい未来なんてない。
忍耐とは、緩やかな絶望なんだって。
その絶望を突き抜けてしまった時…。
一番怖かったのは『ロボトミー』のユーノの母だけど(もう正気の沙汰じゃない)、『ゴッドレス』の香さんも、『暴君』の三雲の母も、『脂肪遊戯』の紗沙羅の父も、とても怖い。
自分しか見えない、自分の都合だけで生きる人たち。
悪意なく自分の理屈を押しつけ、受け入れられないと心や体に暴力を振るう。
”暴力は世の中にいつもたくさんあって、暴力とは液体のような柔らかいものでできていて、だからいつも弱い者へと流れる。”
”〈ねぇ、ママに殺されるってどんな気持ちだろ?〉”
そして、『じごくゆきっ』の由美子ちゃんセンセも、もしかしたらそういう親になってしまうのではないかという不安。
だってマウンテン坂田の由美子ちゃんセンセへの態度って、なんか強圧的過ぎて、とても温かい家庭を作れるようには思えない。
”愛して。愛して。……誰か。
私と、尊厳ある状態で向きあってください。”
当然の状態を、これほどまで悲痛に願う状態とは。
”「古来、神さまをめぐって人が争って、たくさんの大量死もあったよ。地上ではいろんなことがあるよ。なにがあっても助けず、ただ受け入れろと説いて、平気な顔をしているなんて、実はとてもこわい人ではない?」
(中略)
「神さまなんて、信仰なんて、なんの役に立つものか」”
もちろん役に立っている人がいることは、わかる。
信仰があるから立っていられる人がいるってことは。
だけど、それすらもできないくらいの絶望に陥ったら、どうやって自分の心と体を守ればいいのか。
紗沙羅は賢い子だったから、『暴君』の三雲や『ゴッドレス』のニノや『ロボトミー』のユーノのようにならないように、自分で考えて行動した。
その時の紗沙羅の、醜さに依って立つ尊厳の美しさにまで言及するところが、桜庭一樹の容赦なさだなと思う。
