ちょうど一週間前、車が壊れました。
もう15年も乗っている車なので、ちょいちょい不具合はあったのですが、今回はエンジンがかからないという重大な故障。
買い物に行こうとしていた時でよかったよ。
出先でそうなったら、10さんパニックになったと思う。
っていうか、「買い物に行ってくる」って言った割には、家を出たり入ったりせわしなくて、「ダメだ」とか「なんでだよ!」とかうるさかったから、相当テンパっていましたね。
結果的には、バッテリーの他、周辺あちこちを修理すると30万かかる、と。
この30万であと数年安泰だというわけではもちろんなく、私が思うに直してない部分がドミノ倒しのように次から次へと故障するんだろうね。
ならいっそ、買い替えましょうよ。
と、確かに言ったよ。
ええ、言い出しっぺはわたくしです。
でも、これから生活を縮小しようとしているわけで、中古の軽でいいじゃん、と思っての発言だったのよ。
今、中古がめっちゃお高いんですってね。
そして今年の冬のように除雪がなかなか行われないでこぼこ道だと、軽じゃ無理って言われました。
車屋さんと同僚に。
というわけで、急遽普通車を購入することになりました。
今回かかるであろう修理代や車検とかいろいろ考えると、「今でしょ」ってことになったらしいです。
他人事のようですが、私の貯金とへそくりがゼロになりました。しくしく。
でも全額私の出資ですが、運転するのは10さん。
ということで、お抱え運転手に任命いたしました。
「今までもお抱え運転手のようなものだったけどね」と10さんは言いますが、今までは10さんの口座からお金が出ていたわけですから、そりゃあ全然立場が違います。
オーナー権限として、ナンバープレートの数字は私が決めさせていただきましたよ、髙木くん。ふふ。
それにしても、普通車の中でも一番ランクの低いクラスなんですが、最近の車の安全性ったらすごいですね。
今の車にあと5年くらい乗って、あとは免許を返納する予定でしたが、今度の車だったらアクセルとブレーキのふみ間違い防止機能も普通にあるし、障害物があるときは自動で停止するし、で、あと10年運転してもいいくらい。
ただ、買い物嫌いな私は、車という大きな買い物をしてしまい、昨日一日へこんでいました。
まあ、納車されたらウキウキなんでしょうけどね。
10さんが以前から行きたいと言っていたラーメン屋『雨はやさしく』さんでお昼。
ものすごく煮干し臭の強いスープとストレートの細麺は、私の好みではありませんでした。
手前にあるのがごぼうの天ぷら、そしてチャーシューに乗っているのが、葱、昆布、そのうえにレバー、紫蘇。
レバーを溶いて味変させながら食べるのですが、それでも煮干しが勝つという…。
一番のお薦めがこれですが、今度来るときは普通のラーメンにしよう。
本日の読書:あの本は読まれているか ラーラ・プレスコット
カバー折返しより
『冷戦下のアメリカ、ロシア移民の娘であるイリーナは、CIAにタイピストとして雇われるが、実はスパイの才能を見こまれており、訓練を受けてある特殊作戦に抜擢される。その作戦の目的は、反体制的だと見なされ、共産圏で禁書となっているボリス・パステルナークの小説「ドクトル・ジバゴ」をソ連国民の手に渡し、言論統制や検閲で迫害を行っているソ連の現状を知らしめることだった。――そう、文学の力で人々の意識を、そして世界を変えるのだ。一冊の小説を武器とし、危険な極秘任務に挑む女性たちを描く話題沸騰の傑作エンターテインメント』
1950年代、冷戦のさなかのアメリカとソ連を交互に描いているのだけど、実際のテーマは冷戦ではなくそこに生きる人々。
アメリカパートはCIAで働く女性イリーナを中心に、ソ連パートでは国民的詩人でありながら革命を否定する反ソ連をあおる小説を書いているとして秘密警察に狙われるボリス・パステルナークとその愛人オリガの愛憎がメインに。
ソ連のパートは、オリガが逮捕され強制収容所での辛く厳しい毎日や、スターリン死去による大赦でモスクワに戻ってからの、常に監視の目を感じながらの生活がとても息苦しく、ひとつ態度を間違えると命が奪われるかもしれないという緊迫した状況が続くので、やむを得ず読書を中断するのが辛かった。
対してアメリカパートは、CIAが舞台とはいえ、そこは50年代。
女性はあくまでタイピストとして作戦に関わることは原則としてなく、業務上知りえた秘密を口外しないというのが絶対のルールだった。
一族で初めての大卒女性でありながら、特殊能力を持ちながら、ただのタイピストとしてセクハラ・パワハラにさらされながら使い捨てられる女性たちは、実はとても強か。
映画『ドリーム』ではNASAでの人種差別、女性差別を描いていたが、CIAだって同じこと。
だから、CIAの作戦は作戦として、具体的にだれがどう動いてそれがどういう結果に繋がったかについてはあまり書かれていない。
だってタイピストたちには知りえないことだから。なのだろうと思う。
女性だけではなく黒人や、仄めかされる同性愛や、そういう社会的弱者に対する排除の論理。
これはテーマとは直接関係ないからか、描写が薄い。
というか、全体的にアメリカパートはもう少し整理して書いたほうが良かったと思う。
書きたかったのは、CIAがソ連の言論統制や迫害を知らしめ、自由であることの素晴らしさをソ連国民に伝えるための「ドクトル・ジバゴ」作戦の実態であり、当時作者のパステルナークはどのような状況に追い込まれていたのか、だと思うので、そちらを濃い目に書いてほしかった。
何しろ自分や愛する人の命を守るために、ノーベル文学賞を辞退する羽目に陥ったのだから。
そして、ソ連の民衆の大半はそれを当然と受け止めたのだから。
なんだか50年経ってもソ連(ロシア)もアメリカもそれほど変わってはいないように思えてきた。
もちろんアメリカは差別やハラスメントを失くする方向に舵を切っているけれど、実体はまだまだ理想にほど遠く…。
タイピストたちの一人称視点がわかりにくいので、映画化されるといいなと思ったら、既に映像化の話は出ているらしい。
映像化か…。
