実は、東京に行くちょっと前くらいから違和感はあったんだよね。

休日にちょっとスニーカーで歩いた後に、通勤用のパンプスを履いた時。

あれ?ちょっと歩きにくいかな?

でもそれは、スニーカーの後にパンプスを履いたら、大抵そうなるわけで、それほど気に留めたわけではなかった。

 

だけど東京というところは随分と歩くわけです。

重い荷物を持ったりひきずったりしながらテクテクと。

だから羽田空港でもう、この靴はだめだと思いました。

なんでだか歩きにくい。

次の週末にでも春の靴を買ってこよう。

 

…次の週末まで持ちませんでした。

今日、職場でふと足元を見ると、靴がパックリと割れておりました。

「きゃ~、大変~」

 

以前眼鏡を修理した頼もしい瞬間接着剤を手に更衣室へと向かいました。

念のために用途を確認しましたが、確かに布、紙の次に革と書いてあります。オッケ。

 

強力にくっつくのはわかっているので、一たらしの接着剤を薄ーく伸ばし、破れたところを貼り合わせる。

付かない。

あれ?

もう一度革を重ねて、一瞬指でギュッと押さえてみる。

靴と指がくっつく。

 

え?マジ?ちょ、やばっ。

 

もう一度、今度は少し多めに垂らしてくっつける。

結果、革と革はくっつかないが、革と指はよく付くことが判明。

 

しょうがないので席に戻り、なぜか机の下に隠し持っていたストラップ付の黒いサンダルに履き替え…ようと思ったら靴とストッキングが靴の中でくっついておる。

何やってんのよぅ!

 

ま、ペリっと接着剤を引っぺがして靴を脱ぎ、今日はサンダル履きで仕事をしました。

で、破れ靴を履いたまま、帰宅途中に靴を買ったのでした。

 

今日の教訓 強力な瞬間接着剤と言えども、つけたいものが必ずくっつくとは限らないので気をつけよう

 

 

本日の読書:みんなの家。 建築家一年生の初仕事 光嶋裕介

 

Amazonより

『施主の希望は「合気道の道場と能舞台のある武家屋敷みたいな家」。独立したての新人建築家が挑んだ内田樹邸「凱風館」竣工までの物語。』

 

施主は大学教授で武道家の内田樹氏。

ではなぜ「みんなの家」なのか。

内田氏の変幻自在な活動に惹かれて多くの人が集まる、そんな周りにいる方々みんなのための家として設計された「凱風館」ができるまで、の日々がこの本に書かれている。(ほぼ日で連載されていたようだけど)

 

一階には合気道のための道場。

武道家であるだけではなく、「甲南合気会」を主宰(?)して、指導もしている。

またそこには、能楽師である奥様のための能舞台も用意されている。

二階は内田氏の書斎、能のお稽古のための和室、麻雀をしたり打ち合わせをしたりする客間などがあり、その奥にプライベートな空間がある。

 

家の中に占める公的空間は結構な面積になる。

そこに集う人たちが気持ちよく過ごせるように、みんなの家は作られた。

 

家のコンセプトはかなり明快。

そして、空間ごとの壁や柱、屋根の形すらそれぞれにデザインされ、そしてまた集合体としての統一感もあり。

ゼロから物を創り出していくわくわく感。

そして、施主や大勢の職人たちとコミュニケーションを取りながら意見をすり合わせ、より良いものをつくりあげていこうとする意気込み。

読んでいてこちらもわくわくしました。

 

何度も間取りと断面図と写真を見くらべて、ほほう、ここがこうなるのかと読みこんでいくため時間はかかりましたが、大変面白かったです。