数年ぶりにAir Doに乗りましたが、最近の機種はすべてこれなのでしょうか、行きも帰りもポケモンジェットでした。
春休みだからかな?
 
ポケモン世代ではないので名前はわかりませんが、かわいい。
 
ぬいぐるみが欲しいとごねる子どもも出てきそう。
 
あ…安い座席だとバレてしまう…。
 
観劇後、娘の家についたら10時。
化粧を落として、部屋着に着替えて、娘の用意してくれたご飯を食べながら、お酒を飲みながら、お芝居のことや娘の将来のことなどいろいろ話す。
胸がいっぱいのせいか、お腹すきすぎたせいか、ゆっくりゆっくりご飯を食べる。
 
食べ終わったら娘がコーヒーを淹れてくれ、髙木くんの誕生日だからと買っておいてくれたケーキを食べる。
食べ終わったのは11時59分。
ギリ誕生日中に食べ終わったよ~、と、娘に時計を見せる。
 
 
 
本日の読書:一夢庵風流記 隆慶一郎
 

 

カバー裏より

『戦国末期、天下の傾奇者(かぶきもの)として知られる男がいた。派手な格好と異様な振る舞いで人を驚かすのを愉しむ男、名は前田慶次郎という。巨軀巨漢で、一度合戦になるや、朱色の長槍を振り回し、敵陣に一人斬り込んでいく剛毅ないくさ人であった。当代一流の風流人でもあった。そして何より、自由を愛しるさすらい人でもあった。故あって、妻子を置き旅に出た男の奔放苛烈な生き様を描く時代小説。』

 

ゲームか何かのキャラクターとしては知っていましたが、本人については何も知らずに読み始めました。

長身で長槍を振り回すと言えば前田利家。

同じ前田の血筋なのだろうとは思いましたが、まさかそこまでそりが合わないとは…。

 

これまでに読んできた前田利家は温厚で、篤実で、愛されキャラだったように思いますが、この作品においては器が小さくてで執念深くて、まつにすらちょっと軽んじられているところがあるくらいです。(まつは慶次郎が好きなのです。で、両想い!)

 

風流記というほど風流に傾いてはいませんが、漢籍を読み、歌や詩を作り、茶を嗜む慶次郎は確かにただの暴れん坊ではありません。

だからこそ、直江兼続とは莫逆の友として生涯友情をはぐくみ続けることもできたのでしょう。

何しろ兼続は兜の前立てに「愛」を描く人ですからね。

 

それにしても、秀吉の朝鮮出兵にあたり現地視察を命じられたりとか、家康の上杉攻めの際に味方を追いつめた最上義光の兵たちを、たった8人で追い散らしたりとか(味方の死者はゼロ)、マンガや小説のような出来事が実際に記録に残っているのですから、すごい人です。

目立ちたいから人目を引くような奇抜な格好をした形だけの傾奇者ではなく、したいからそうする。

人々の驚く顔を見て喜ぶ。

天衣無縫とはまさにこのことか、と思いましたが、いやちょっと待て、なんか新庄ビッグボスのような気もしてきたぞ。

 

編集者経験があると著者略歴を読んで知りましたが、だから小説っぽくないのかと腑に落ちました。

歴史小説の中では結構天の声として作者の主張が書かれることがありますが、この作品の天の声はそういうものとはちょっと違う気がします。

作品を俯瞰してみた場合、登場人物に語らせるには無理があるけれど大事な事項なのだから補足しておこうとでもいうような、作品との適度な距離を感じました。

それはもしかしたら小説家ではなく編集者の目だったのかもしれません。

 

作者が60歳をすぎてから作家デビューというのも驚きです。

「自分で自分に限界を作ってはいけない」ことの見本のような方ですね。