私が子どもの頃、町内会の役員をしていた父が回覧板のコースを考えていたことがあります。
同じ道を通らず、誰もが最短距離で回せるように、それは真剣に考えていました。
親の背中を見て育った私は、だから一筆書きの呪いにかかってしまっているのだと思います。
図書館で本を借りるとき、予約した本が全部届いたときはいいのですが、何冊か来ないのがわかっているときは、図書館の本棚から好みの本を探します。
しかし後戻りができないので(自分ルール)、大抵決まった作家のところで借りる本を決めてしまいます。
また、予約した本を受け取ってから再び本を借りに行くのもダメなので(あくまでも自分ルール)、先に借りたい本を決めてから、予約した本を受け取りにカウンターに向かいます。
最近本を読むペースがめっきり落ちて(ゲームしたり動画見たりしているため)、いつも返すギリギリまで読むことになります。
娘に「借りるのが多すぎるんじゃないの?」と言われますが、2週間に10冊ですよ。
今までは余裕じゃったんだ。(読書しかしなかったからな)
自分の衰えを謙虚に認めて、今日は薄めの本を2冊手に取り、8冊の予約本を受け取りにカウンターに向かいました。
すると、なんということでしょう、今日の本はめっちゃ厚!
今週は小説が多いから楽勝と思っていた自分を殴ってやりたい。
シリーズで読んでいる本は大体の厚みがわかるのですが、それ以外の本が500ページ超え。
1冊なんぞ650ページの2段組み!
先に言ってよ。
やっぱり今後は予約本の厚さと段組みを確認してから、追加の本を選ぼうかなあ。
本日の読書:建築探偵日記 東京物語 藤森照信
この本、昭和の終わりから平成の初めにかけて東京都の発行するコミュニティ誌に連載され、30年ほど前に書籍化された本なのだけど、書籍情報が全く見つからなかったことに驚愕。
内容としては、都内に点在する明治期の建物について、その建物がどのように建てられたか、とか、なぜこのような様式なのか、とか、ここに住んでいた人たちの生活の工夫が建物にどう残っているか、とか、失われつつある明治期の建物について書かれたもの。
その本の書籍情報が失われているとは…。
気になった本はがつがつ読んでいかないと、失われた文化を発掘するはめになってしまう。
で、30年前に書かれた本なので、「失われる前に目にできて、かろうじて間に合った」なんて書かれている建物も、多分ほとんどすでにないのだろうと思う。
だから写真が白黒なのが惜しい。
歳月を経た建物の佇まいは、白黒写真では読み取りにくいから。
個人的には同潤会アパートの部分をもっとじっくり読みたかった。
工夫を凝らして設計されたという部分も、文章ではなく、設計図も込みで見たかったなあ。
江戸東京博物館の分館として、江戸東京たてもの園の存在を知ったので、いつか必ず行ってみたいと思う。
楽しみが増えた。