最近ピクミンたちがお使いから帰ってこなくて寂しい。
というのも、札幌市内にお使いに出したまま私が東京へ行ってしまったからだ。
いつものように私のところへ戻ろうとしたピクミンたちは驚いたに違いない。
「ゆや子ちゃん、どこ行くの~」(説明しよう。ゆや子とは、ピクミンを操作している時の、私の名前である)
 
私はばびゅ~んと飛行機で東京へ行ったが、ピクミンたちは飛行機には乗れない。
どうやって津軽海峡を渡ったのかはわからないが、苗や果物などを抱えたまま小走りで私を追跡したはずだ。すまぬ。
 
一方、私は東京でも相変わらずピクミンと歩いては、「何か拾ってきて~」とピクミンたちをお使いに出したり、きのこと戦わせてはご褒美をせしめたりしていたのである。
娘の家の近所から幕張までの道すがら、ぽてぽてとピクミンを使い走りに出し、東京のものを千葉に届けさせようとしたあげく、ピクミンが着く前にまた東京へ戻る。
途中の銀座で拾ったものを千葉に届けろと言っておきながら、さっさと娘の家に帰る…。
 
「待ってよおぅ」
「おいてかないでよおぅ」
というピクミンたちの声をさらに無視して再び札幌に戻ってきたので、何匹ものピクミンがただいま現在私の家に向かってぽてぽて走っているのである。すまぬ。
 
かわいそうなのは、札幌から東京に向かっていたピクミンたちで、突然また方向転換を強いられた彼らは、今東北のどのあたりを走っているのかなあ。
ごめんね。
当分道内から出る予定はないので、ゆっくり帰ってきておくれ。
こりゃあもう、うかつに海外旅行なんて出来んな。←する気ないけど
 

 

マンションのエントランスにあるクリスマスツリー。

毎年きれいに飾っていただき、ありがたいことです。

 
 
本日の読書:世界の涯の物語 ロード・ダンセイニ

 

 

カバー裏より

『魔法の作家ロード・ダンセイニの幻想短篇集成、第一弾。蜘蛛神像からダイアを盗んだサンゴブリンドに下された過酷な運命。人間を好物とするギベリン族の宝蔵。〈絶無の都〉へいたると予言された子供の旅。老人から買った魔法の窓が見せたもの。水夫が偶然知った海の秘密……。神話的な物語からユーモアに満ちたほら話まで、珠玉の三十三篇収録。』

 

目次

・ケンタウロスの花嫁

・宝石屋サンゴブリンド、並びに彼を見舞った凶運にまつわる悲惨な物語

・スフィンクスの館

・三人の文士に降りかかった有り得べき冒険

・偶像崇拝者ポンボの身の程知らずな願い

・ボンバシャーナの戦利品

・ミス・カビッジと伝説(ロマンス)の国のドラゴン

・女王の涙をもとめて

・ギベリン族の宝蔵

・ナス氏とノール族の知恵比べ

・彼はいかにして予言の告げた如く<絶無の都>へいたったのか

・トーマス・シャップ氏の戴冠式

・チュー・ブとシ―ミッシュ

・驚異の窓

・ロンドンの話

・食卓の十三人

・マリントン・ムーアの都

・なぜ牛乳屋は夜明けに気づいたときに戦慄き(おののき)震えたのか

・黒衣の邪な老婆

・強情な目をした鳥

・老門番の話

・ロマの略奪

・海の秘密

・アリが煤色の地(ブラック・カントリー)を訪れた顚末

・不幸交換商会

・陸と海の物語

・赤道の話

・九死に一生

・望楼

・こうしてプラッシュ・グーは〈誰も行こうとしない国〉にやってきた

・チェスの達人になった三人の水夫の話

・流浪者クラブ

・三つの悪魔のジョーク

 

ロード・ダンセイニって、ゴリゴリのゴシック小説を書く作家だと思っていました。

誰と勘違いしていたんだろう。

不条理でダークなファンタジー、つまり稲垣足穂やイタロ・カルヴィーノのような作品でした。

解説を読むと、稲垣足穂は本当にロード・ダンセイニから強い影響を受けたようです。

 

ひとつひとつの作品は短くて、伏線もなければおちも特にありません。

『驚異の窓』までの前半が第一章の『驚異の書』、『ロンドンの話』からの後半は第二章の『驚異の物語』となっています。

ざっくりとした違いは、前半が人間以外の物が多く住む世界の涯を舞台にした作品が多く、後半は人間世界の中でのちょっとした異世界という感じです。

でもそれは全く別の位相ではなく、ゆるく繋がっていて、世界はとてつもなく大きくて、人間の手が触れてはいけないところもたくさんある、というお話。

 

だからほぼほぼハッピーエンドにはなりません。

『ギベリン族の宝蔵』でははっきり書いてあります。

”したがって、この物語はめでたしめでたしでは終わらないのである。”

合掌。