今年の2月に2015年の本屋大賞を読み終わったので、8ヶ月で2016年を読み終えたのは我ながらびっくり。

この間、図書館の休館にみまわれて、なかなか進まないこのプロジェクト(各年度の本屋大賞ノミネート作品を順次読む)に、じりじりしたこともありましたが、ふたを開ければまあまあよく読めたではありませんか。

2017年のノミネート作品もいくつか読んでいますので、ここまではスムーズに行けると思います。

 

でも、どういうわけか2018年以降のノミネート作品をほとんど読んではいません。

そのうえノンフィクション部門も増えるとなると、いつ読み終わるんだい状態になることは必至。

まあ、ぼちぼち進めましょう。

どうも大病してから、「早く読まねば!」と焦ることが多くなり、その反面本に手が伸びないこともあったりして、読書的には情緒不安定です。

 

さて、2016年のノミネート作品

1位 羊と鋼の森 宮下奈都

2位 君の膵臓をたべたい 住野よる

3位 世界の果てのこどもたち 中脇初枝

4位 永い言い訳 西川美和

5位 朝が来る 辻村深月

6位 王とサーカス 米澤穂信

7位 戦場のコックたち 深緑野分

8位 流 東山彰良

9位 教団X 中村文則

10位 火花 又吉直樹

 

翻訳小説部門

1位 書店員フィクリーのものがたり ガブリエル・ゼヴィン

2位 紙の動物園 ケン・リュウ

2位 国を救った数学少女 ヨナス・ヨナソン

3位 服従 ミシェル・ウェルベック

3位 歩道橋の魔術師 呉明益

 

発掘部門

八本脚の蝶 二階堂奥歯

 

発掘部門に関してはノミネート作品のすべてを読もうと思ったら、順調にいっても一年以上かかってしまうので、『超発掘本』のみとしました。

 

さて、わたし的1位は『朝が来る』でした。

甘いかもしれないけれど、不幸な生い立ちから過ちを犯した彼女に、朝が来てほしいと強く思ったから。

 

2016年に関して言えば、断トツの作品はありませんでした。なので並列で。

『世界の果てのこどもたち』はとても読みごたえがありました。

『永い言い訳』は夫婦のあり方と、喪ったものからの立ち直り方に深く考えさせられました。

『王とサーカス』は、世の中のことに対して私は無責任な傍観者でしかないことを突きつけられました。

『戦場のコックたち』については、ミステリとして面白かったし、今まであまりなじみのなかった角度からの戦場が興味深かった。

『書店員フィクリーのものがたり』は単純に本好きとして心地のいい本でした。

『歩道橋の魔術師』は私が知っているはずのない台湾にノスタルジーを感じました。前世で住んでたのか?ってくらい。

 

そして、未だに引きずっているのが『八本脚の蝶』。

家族や知人が受け入れているのに、私が「受け入れがたい」と思うこと自体がおこがましいのはわかっていますが、どうしても彼女の死が引っ掛かってはずれない。

編集者であった著者が最後に担当した本が佐藤雅彦の『毎月新聞』だったと知って、またショックで。

何も知らずに「この本面白い~」って笑ってた自分が、ものすごく感受性が鈍い気がして。

一面識もない人の死にこんなに引きずられるのはよろしくないと思いつつ、「なぜ彼女が死なねばならなかったのか」と、今でも考えてしまいます。

 

本当は本の画像なり、私の感想をリンクするなり工夫を凝らせばいいのでしょうが、まあ、そこまでするほどの内容でもないので、今回はこれで。

来年の夏くらいには2017年が読み終わればいいと思っています。

あと、ノンフィクション部門をどうしようか思案中。

ぐずぐずしている間に宿題がどんどん増える感じです。