去年から、隙間時間にコツコツやっていた通信教育。

本当は月1回提出して半年で終了しようと思っていたのですが、なかなかそうもいかず、10ヶ月かかってようやく最後の分を送付しました。

申し込んでから1年以内に提出しないと添削してもらえないので、ギリでした。

 

提出物はこれで終わりですが、資格試験の過去問がついています。

これからは、これをコツコツやることにします。

多分受講生が途中で挫折しないようにだと思うのですが、提出用の問題は簡単なのです。

過去問の方が難しいし、説明がめちゃくちゃ丁寧。

これは勉強になります。

 

がんばろ。

 

 

 

本日の読書:ローマ人の物語 34 迷走する帝国 下 塩野七生

 

 

カバー折返しより
『疫病の流行や自然災害の続発、そして蛮族の侵入といった危機的状況が続く中、騎兵団長出身のアウレリアヌスが帝位に就く。内政改革を断行するとともに、安全保障面でも果敢な指導力を発揮し、パルミラとガリアの独立で三分されていた帝国領土の再復に成功。しかし、そのアウレリアヌスも些細なことから部下に謀殺され、ローマは再び混沌のなかに沈み込んでいく。のちに帝国を侵食するキリスト教も、静かに勢力を伸ばしつつあった。』

2~3年、またはそれ以下の年数で次々に代わる皇帝。
しかし、なりたい人が部下の推薦という形で立候補しては、謀殺されてしまうことの繰り返しに、一体帝国に人材はいないのか、と思うほどだったが、この巻でようやく能力とやる気に恵まれた皇帝が現れる。

なのに。
やっぱり謀殺されるのだ。
やる気があって才能のある人は、往々にして厳しい。
自分に厳しいだけではなく他者にも厳しいとなれば、それに応えることのできない人には鬱屈が募る。
だから謀殺される。

そうなると今度は、殺されないように人気取り政策に走ることになる。
小手先のそんな政策では帝国の危機は乗り切れない。
能力のない皇帝はやっぱり殺される。

もちろん謀殺されなかった皇帝もいる。
やる気も能力もあったが、疫病に斃れた人や、戦地に向かう途中に高齢で斃れた人や、落雷が直撃した人。
ここまでくると、これはもう神の意志かと思う人が出てきてもしょうがない。
でも、まだ何とか帝国が帝国として存在できていたのは、辛うじて社会的なシステムが生きていたことと、志半ばで倒れたと言っても全力でローマ帝国の再興に努力した皇帝のおかげというのは確かにある。

そしてついに、迷走する三世紀最後に、20年もの長きにわたって帝位に就くことができた皇帝が現れる。
彼の出現は帝国にとって吉だったのか、凶だったのか。
次巻が楽しみである。