六花亭で買った餅菓子の余りが今日の朝ごはん。
本当は職場で食べるのは好きじゃないのですが、雪でダイヤが乱れても大丈夫なように過剰に早く出勤しているため、朝7時前に職場の机でもぐもぐ。
朝が早いので、食べるとすぐさま眠くなります。
てへ。
 
 
本日の読書:竃河岸 髪結い伊三次捕物余話 宇江佐真理

 

 

カバー裏より

『息子を授かった町方同心・不破龍之進は、仲間の反対を覚悟しつつある決断をする。一方、貴重な絵の具を盗まれた伊与太は、家族にも知らせず江戸を離れ―髪結いの伊三次と深川芸者・お文の恋から始まった大傑作シリーズ、感動の最終巻。子どもを育み、年をとる。こうして人の世は続いてゆく。(『擬宝珠のある橋』収録)』

 

目次

・空似

・流れる雲の影

・竃(へっつい)河岸

・車軸の雨

・暇乞い

・ほろ苦く、ほの甘く

・月夜の蟹

・擬宝珠のある橋

・青もみじ

 

単行本の最終巻『擬宝珠のある橋』収録の短編3本も収録された、文庫本のシリーズ最終巻。

まだ、まだまだこの先の話も読みたかった。

 

突然話に復活してきた薬師寺次郎衛が、この先どんな親分に成長するのか。

作者はどうして次郎衛を復活させたのか、その真意がわからないまま尻切れトンボになってしまったのは、全くもって惜しい。

 

そしてこのシリーズでずっと私が好きだったのは、とにかく伊与太が出てくるシーン。

「おいら、いい子だから、わがまま言わなかった」と泣いた伊与太。

「おっかさんが、いっち綺麗」という伊与太。

茜にわがまま言われても「お嬢」を立てることを忘れない伊与太。

小さかった頃の伊与太の姿は、いつでも目の前に鮮やかに浮かぶのだ。

 

そんな伊与太が、どうしても許せないことがあって師匠の家を飛び出した。

「おいら、行くところが無くなっちまった」と北斎の前で泣く伊与太。

せめてせめて伊与太の行く末だけでももっと読み続けたかった。

 

そんな詮無いことを思い、後ろ髪を引かれる思いで巻を置いた。