8月も中旬になろうかというのに、寒いのです。
昨日から寒くて、久しぶりに毛布を引っ張り出して寝ました。
なので、今晩は鍋を食べます。
頭では、今が8月ということは分かっているのですが、季節感に乏しい最近の天候のため、どうも夏らしくありません。
思えば今年はまだ蚊取り線香を炊いていません。
今年は50年ぶりに(?)蚊取り線香が不要の夏になるかもしれません。
なのにたまにニュースを見ると、日本の大多数では猛暑ではありませんか。
何か取り残された感じがいたします。
北海道は一応、帰省もGo Toも自粛要請されていないので、これから北海道にお見えになる方、寒さ対策をしっかりしておいでくださいませ。
もちろんコロナ対策もね。
あと、熊も多く出ているようなので、場所によってはクマよけスプレーも必要となるでしょう。
キタキツネに触れるとエキノコックスという寄生虫に感染する恐れがあるので、決してキタキツネを撫でようとしてはいけません。
湧水を飲むのも厳禁です。(エキノコックス感染のリスクが大きいので)
自分を守るのは、正しい知識と良識ある行動です。
今年の夏を、笑顔で思い出せるように、どうぞ皆さま、お気をつけて。
本日の読書:土漠の花 月村了衛
カバー裏より
『ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。そこに命を狙われている女性が駆け込んだ時、自衛官達の命を賭けた戦闘が始まった。一人の女性を守ることは自分達の誇りを取り戻すことでもあった。極限状況での男達の確執と友情。次々と試練が降りかかる中、生きて帰ることはできるか?一気読み必至の日本推理作家協会賞受賞作!』
アフリカで活動する自衛隊員の話と聞いて、それほど期待はしていなかった。
無条件の自衛隊讃歌だと白けてしまうし、だからと言ってリアルな戦闘描写が延々と続いても食傷してしまう。
ところがこれが、面白かったのだ。
「ソマリアの氏族社会は、日本の室町時代に似ている」との高野秀行の説を思い出しながら、海外から金や武器が入ってくることにより、氏族間で解決できない紛争が増えてきているソマリアの現実に、改めて戊辰戦争はやばかったなあとの思いを深くする。
物語の背景に説得力があるおかげで、人物描写(特に新開)が今ひとつ浅いところも流してしまえるくらいに、前のめりで読み進めた。
基本的には海外で戦わないことを前提に存在している自衛隊。
海外派兵にあたっては、危険が伴うことはわかっていても、心が理解するまでには至らなかった。
誰だって自分の手を汚すのは嫌だ。
けれど、誰かが汚さないとならないのなら、「自分が…」と言えるだろうか。
それとも、自分が死のうと目の前で誰かが殺されようと、絶対に手を汚さないでいられるだろうか。
目の前で仲間が惨殺されても、「自分の父親は人殺しだ、と子どもに思われたくない」と立ち尽くす津久田は、日本人一人一人が向き合わねばならない自分なのではないか。
そう思いながら、やっぱりなんとか平和的解決を望んでしまう自分もいて、理想主義と笑われても、そういう人間も必要なんじゃないかと思っているわけです。
