関西の緊急事態は解除されましたが、北海道は解除されませんでした。

解除の目安となる数値に届いていないのだから、当然です。

関東も、同じく。

 

ところが25日には解除されるのではないかという楽観論が、いきなりマスコミから流れてきました。

どういうこと?

 

まず、数値目標を達成して、それからその他の状況を確認して、今後の安全をある程度確信してからの解除が筋ってもんじゃないの?

 

「外出自粛が解けても不要不急の外出はなるべくしないこと」と言いながら、「いつもは人に溢れた店内がこんなに閑散としています」と、いつもに戻ることが喫緊の目標であるかのように報道する。

 

なんだ、それは?

経済を回すためにも、まず、再びのコロナ禍が起こらないようにするのが大事なのでは?

そのための政策は一向に示されず、ただ個人の努力に託するのか。

ってか、数値目標すら「これは絶対ではない」なんて言い出して、25日解除に向けて動き出している(ように見える)。

気持ち悪い。

 

そもそも昨年末から中国で新型コロナが流行っていることを国は掴んでいなかったのでしょうか?

台湾は掴んでたんだよね?

安倍さんは、年末中国に言ってますから、掴んでいて「大したことない」と判断したのか、掴んでいなかったのか…。

少なくとも中国大使館の書記官は、コロナの不安について当時ひとことも私たちには教えてくれませんでした。(だから私たちも中国の会議、やっちゃったよ)

 

年が明けて国内で感染者が出ても、まだクルーザー船以外は特に対策を取られませんでした。

大型イベントの自粛は言われましたが、大型の判断はそれぞれにまかせる、と。

で、100人程度の国際会議なら大型ではないと判断して、準備に忙殺される日々を送ったわけですが、実は国は何もしなかったわけではありません。

 

2月の中旬に、厚労省と経産省と国交省が協議して、公共交通機関の運転手にマスクがいきわたるよう調整しています。

観光バスやタクシーの運転手さんが感染したことを受けて、です。

そろそろマスクの入手が困難になってきたからです。

医療関係者より、公共交通機関の運転手にマスクを融通しているのです。

 

3月の頭、札幌の病院に入院した私は、もう手持ちのマスクが切れかけていました。

病院の売店ですら買えません。

というか、この時点でガーゼの入手が困難になっていました。

 

その後北海道は状況が好転して、東京では入手困難なトイレットペーパーは普通に買えるし、マスクも少しずつ買えるようになってきたのに。

札幌の、たった一つのクラスター発生が今に至っているわけです。

クラスターを抑えられないのなら、緊急事態を解除してはいけないと思うのです。

我が家から300メートル離れた場所に勤めている人が、数日前感染しました。

クラスター勤務の方の濃厚接触者です。

 

札幌のクラスターのうち、一つは老人福祉施設で感染者は90人弱。

もうひとつは病院で感染者は80人強。

数日前、ようやく老人福祉施設に現地対策本部が出来ました。

今まで道や市は何やってたん?

 

そして、緊急事態の範囲を、国は北海道でひとくくりにしていますが。

北海道の面積は、東北6県を合わせたより大きく、九州約ふたつ分、四国4つ分の広さがあります。

そこに約550万人が住んでいます。

で、そのうち札幌に190万人。

北海道の感染者の8割以上が札幌を中心とした地域の人です。

 

それで数値目標を達成できていないのです。

いやいやいや。

札幌で計算し直してよ。

0.65どころの数値じゃないと思うよ。

 

自粛はつらいです。

でも、再発はもっとつらい。

情報操作や数字の操作をすることなく、きちんと現状を把握して、できる部分は緩和して、できない部分はしっかり緊急事態を継続して、これ以上の被害拡大が起きないようにしてほしいと思うのです。

 

朝からニュースを見て、解除のレールだけが先行して敷かれつつあるのを見て、本当に気持ちが悪くなってしまいました。

目標達成のために手段を曲げるのなんて、お得意だもんねえ。

 

今の札幌市長はリーダーシップがないよねえ。

政令指定都市の市長であるという自覚があるんだろうか?

比べちゃいけないと思うけど、前市長だったらもっと違っただろうなあ。

出来るなら350年前のロンドン市長のような、素早く効果的な方策を立てられる人に市長になって欲しいよ。

 

ああ、ちょっとすっきりした。

 

 

ペタしてね