昨日は順調に行えたテレワークですが、今日は結構大変でした。
まず、課長からメールが来ます。
16日の辞令交付の日には出勤予定だったのですが、「来なくてよい」と。
「お世話になった人たちに異動の挨拶をしたいでしょうが、このご時世なので無理してこないでくれ」と。
挨拶はさておき(さておくんかい!)、職場で使っていた私物を置きっぱなしにするわけにもいかず、また、パソコンに残っている個人情報を含むデータの移行もまだやっていないし、どこかで出勤しないとまずいわけです。
職場の庶務担当者に電話で相談。
「こっそり夜に行こうかな」
「あ、じゃあ僕残って待ってますよ」
なんて密談も、執務室が静かなせいか聞きとがめられ、怒られました。
「来るな!」
私物はほとんど段ボールに詰めてあるので、あとは卓上カレンダーとコースターと印鑑を入れて封をすれば終わり。
それを庶務担当者にお願いします。
「親睦会費の精算なんですが…。」
追徴ですか、返納ですか?
「返納金があります」
権利放棄します。
解決。
パソコンの個人データについても、一つのホルダーにまとめてあるのを職場内共有サーバに格納してもらうことになりました。
まさか挨拶のひとつもできずに、職場を去ることになるとは思いませんでした。
やはり一期一会。大切です。
午後からは後任の方から電話で「教えてください~」との電話。
引継期間が十分にあると暢気に構えていましたが、こんなことになって申し訳ない。
一通りの説明は終わっているのですが、前任者も上司もテレワークで不在のまま仕事をするのは不安だろうと思います。
「わからないことがあったら、いつでも電話やメールして」と言うしかない。
それから北海道の方からも連絡が。
24日に着任後、5月6日までテレワークするように、と。
要はコロナの脅威がはなはだしい東京から来るのだから、2週間は家に閉じこもっていてくれということです。
そんなこんなで、電話が来たりメールが来たり、返信を書いたり報告をしたりしていたので、業務自体は思ったほど進みませんでした。
そして、パソコン脇にiPodを置いて音楽を聴きながら仕事をしようと目論んでいたのに、電話がくるものだから結局音楽もあまり聞けず…。
さて、明日のテレワークはどうなりますやら。
本日の読書:地図の歴史 世界篇・日本篇 織田武雄
カバー裏より
『文字よりも古い歴史をもつといわれる地図には人びとの世界観が描かれる。それは豊かな想像力と確かな科学が融合した、時代の観念の具象化にほかならない。人類はどのような観念を地図に込め、そして現実の世界とつなごうとしてきたのか―。斯界の泰斗が興味深い数多くのエピソードに百六十点超の豊富な図版を交えて綴る、最良の歴史地理学入門。』
世界史が苦手なので、世界篇を読むのに苦労しました。
全然頭に入ってこない。
逆に日本篇は結構自分で勉強した部分もあるので、面白く読みました。
ただ、この本自体は2年前に出版されたものですが、底本の出版が昭和40年代という…。
古いよ!
2万5000分の1地形図が、まだ全国の半分しか刊行されていない。
もちろん今は全国を網羅している。
広域的な地図を作成するのに、リモートセンシングの技術が最新として紹介されているけれど、もちろん今ならGNSS(GPSなど)だ。
ドローンによる測量や3Dの地図など、この本が書かれたときには想像もできなかった技術が、今、当たり前にある。
やっぱりこういうのは、新しいのを読まないとだめだなと思った。
だけど、一か所、とてもわくわくする記述があった。
ちょっと長いけど抜粋します。
”イドリーシーの世界地図では、アジアの東南の部分に「シン(Sin)の国」、すなわち「シナの国」がある。(中略)その東にはシラと記された諸島が散在し、さらにシラの対岸にあたる、東に長く連続するアフリカの最東端のところにはワクワクが位置している。(中略)「シン(シナ)から先のところは、どのような土地かわからないが、……金を産するシラと、やはり金を産するワクワクがある」と述べている。シラ(Sila)が新羅、すなわち朝鮮半島にあたるとすれば、ワクワク(Waku waku)は倭国、すなわち日本を指すものと解され(後略)”
これが西方の地図に日本が記載された最初の記録であるらしいです。
”waku waku”→”wakwoku”→”wakoku”の流れは、さもありなんと思いました。
日本が外国で”ワクワク”と呼ばれていたなんて、なんかちょっとわくわくしませんか?
まだ太平洋が見つかっていないときなので、日本がいきなりアフリカにあったりするのも面白かったです。