このブログやブクログ、読書メーターに読書記録をつけて、よかったことがあります。
それはネタばらしはしていないとはいえ、ある程度その本を読んだときのことが思い出せるようになったこと。
それから、同じ本を何度も買わずにすむこと。

本屋さんに行って、シリーズになっている本を買う時に、一度読書メーターを確認する。
新刊のひとつ前の巻も買っていなかったことが判明することもあり。
本当に自分の記憶力のなさが情けない。

しかし実は、ネット世界に足を踏み入れるずっと前から読書記録はつけているんです。
感想文を書いたノート。
それをまとめた3年日記、5年日記。

とりあえずそれをデータベース化することにしました。
今、2010年から2014年の記録を入力していますが、2011年の自分がすごい!
一日に複数冊読んでいるのは当たり前。
最大で4冊読んでいましたよ。
読書しかしていなかったんですね、あの頃。

で、一年前に読んだ本を、しれっと再読していた。
一年前に読んだことを、すっかり忘れていたようです。
ザル頭を超える枠頭。

というか、読みたい本リストに載せている本のうち、何冊もの本が既読だったという事実。
読む前も読んだ後も「面白そう」と思っているわけですね。
読書メーターをはじめる前に読んでいた本は要注意です。
この先どんどん落ちていく記憶力を補完するために、記録を残しておかなくては。


本日の読書:日本語びいき 清水由美 文 ヨシタケシンスケ 絵



カバー裏より
『「させていただく」は丁寧か、馬鹿丁寧か。「先生」の読み方は本当に「センセイ」?よく知っているつもりの言い回しも、日本語教師の視点で見るとこんなにおもしろい!ヨシタケシンスケさんの、クスッと笑える絵とともに、身近な日本語のもうひとつの顔をのぞいてみませんか?
『日本人の日本語知らず。』を増補改題。』

著者は日本語教師養成講座の講師。
国語の先生ではなく、日本語の先生。

ネイティブに日本語を話している人と違って、一から新しく日本語を学ぶ人に、わかりやすく日本語を教えるというのはなかなか難しい。
だって日本語って、論理的じゃないんでしょう?

いえいえ、結構日本語って、規則正しい言語だそうですよ。
もちろん例外はあるけれど。
そして、どんどん新しい言葉遣いが生まれてきているけれども。

英語は主語が重要だけれど、日本語は述語が重要。
だから動詞の語尾変化で主語を省略しても相手がわかる時もある。
敬語を使えば相手は目上。
ため口だったら同輩。など。

その割に副詞によっては、皆まで言わなくても通じる文脈もある。
「あなたのことはそれほど…(好きじゃないの。ごめんなさい)」

擬音語・擬態語については、感覚でわかってもらうしかない。

書きことばだけではない。
アクセント、イントネーションも話ことばには必要となってくる。
そして言葉の背景にある共通認識がわからないと、言葉の意味がわかっても文意がわからないことがある。

言葉ってコミュニケーションツールだからね。

そして挿絵のヨシタケシンスケ。
彼の作る絵本はいつも哲学的であり、哲学とは言葉で考えるものなので、彼の言葉のセンスはやはり一流なのであった。
直接本文を補完しているわけではないけれど、彼の挿絵を見て腑に落ちる部分も多分にある。

単行本から大幅に増補されたのは嬉しいけれども、改題はやめてほしい。
と、いつも思うけど、今回は改題の方がよい。


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