何ということでしょう。

常々自分の記憶力に自信のない私。
でも大丈夫。
頭は忘れても、身体は忘れないから。

と思っていたのに、きれいさっぱり忘れていました。
もう何年も続いた週間。
本を読んだらその日のうちにブログに感想を書く。

昨日はそれを全然思い出しませんでした。
頭も身体も。
もう何も信頼することはできません。

全私が泣いた!
驚愕の出来事はこれで終わりなのか?


昨日の読書:11/22/63 上 スティーヴン・キング



カバー裏より
『11/22/63―1963年11月22日。ケネディ暗殺の日。過去へさかのぼり、暗殺を阻止してほしい。それが死期の迫る友人の頼みだった。彼の店の奥に隠された「穴」は、1958年に通じるタイムトンネルだというのだ……壮大な構想とみずみずしい語りで各ミステリーランキングを制した超大作。巨匠の新たなる代表作がここに誕生した!』

アメリカ人はリンカーン暗殺とケネディ暗殺について語るのが好きだなあと思う。
まあ、日本人が本能寺について語るようなものか。

ケネディが生きていたら世界は今とは違っていたはずだ。
そう信じている友人アルに、死期が迫っている自分の代わりに過去へ行って、ケネディ暗殺を阻止してほしいと頼まれるジェイク。
ワンアイデアでこれほどの超大作。
けれど、全然無駄な部分がない。

その「穴」は、どういう理屈で過去と繋がっているのかはわからない。
ただ、毎回同じ場所同じ時間に戻されるので、過去に対応すること離れてくると比較的簡単だ。
ただし、一度現代に戻ってから過去に来ると、全てが振出しに戻っていることになるが。

ケネディの暗殺を阻止する前に、本当に過去を変えることができるのかを検証する必要がある。
しかし、過去は変化を望まない。
過去を変えようとする人間に襲いかかる過去の抵抗。
過去には意思があるのだろうか?

毎回必ず同じ場所同じ時間に戻るとアルは言ったが、ジェイクが過去に戻った時、ほんの些細な違いが表れ始める。
それはどういうことなのか?

頭の中は高速で物語世界を理解しようと回転し、ページを繰る手は止まらず、スティーヴン・キングの手のひらで転がされているような気がしてくる。

けれど、キングだよ。
必ずしも勧善懲悪とは限らない。
理不尽に不幸な目に遭っている一家はもっと不幸になるのかもしれないし、そもそもケネディの暗殺は実行されているのだから、ジェイクの苦労は水の泡の可能性の方が高い。
誰一人救うことができずに徒労に終わるのだとしたら、どうやってカタルシスを得たらいいのだ、私は!

だから、キングだよ。
登場人物たちが不幸になるのか幸運をつかむのかはわからないけれど、この本が面白いのは間違いないだろう。
まだ上巻を読み終わっただけだけど、それはもう、はっきりしている。


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今日の歩数は9453歩。
最初から今日は忙しい予定だったけど、急に休んだ人のフォローと、オーストラリアに出張中の人から「来週ウズベキスタンに行ってと国連に頼まれたんだけど、行ってもいい?」っていう衝撃のメールのおかげで、自分の仕事が全然進まない。
家に帰ってきたら8時過ぎ。
やっぱり読書感想は読んだ日に書いておかないと、次の日はこんな目に遭うこともあるのよね。しくしく。