ちょっと紫がかった、とてもセクシーな色合いだったけど、写真の腕が悪いもんで普通のピンクになってしまった。
というよりも、逆にちょいと枯れた風情じゃありませんか?

抜け落ちたセクシーはどこへ行ってしまったのか?
少なくとも私のところには、ない。



本日の読書:お奉行の頭の火照り 物書同心居眠り紋蔵 佐藤雅美



Amazonより
『江戸のお騒がせ男として隠れもない名物男、弁慶橋で刀法指南をしている蟋蟀(こおろぎ)小三郎。教え子の親にかけられた謀書謀判の嫌疑を晴らそうと頼み事をもちかけてきたこの男に、“窓ぎわ同心”藤木紋蔵は少しばかりの知恵を授ける。ところが、それによって面子を潰された御奉行が烈火のごとく怒る! とんだ逆恨みを受けることになった紋蔵。その進退やいかに。』

目次
・御奉行の頭の火照り
・お姫様みわ一世一代の大舞台
・手柄の横取り
・島帰り勘七への思いやり
・勘太の恩返し
・十日以内に二人を殺す
・御奉行の逆恨み
・十八年目のうっちゃり

前巻で、牢の中で生まれ育ち周りの人々に幸運を与える能力を持つ”はな”を、「世間の好奇の目にさらされないよう八丁堀の屋敷の中で私が引き取って育てよう」と申し出た、お奉行が、一冊を通して紋蔵に絡む。

そもそも言い分とは違い、育てる理由は自分の保身だ。
20年を無事勤め上げて、500石の知行取りになりたいお奉行。
紋蔵はただ、お奉行の勇み足の尻ぬぐいをしているだけなのに、逆恨みを買って「いつか首にしてやる」とまで言われる始末。
宮仕えはつらいよねえ。

お奉行の目につかないようにおとなしくしている紋蔵だけど、事件が紋蔵を離さない。
事件を解決するたびにお奉行の出鼻をくじくことになり、恨みはいや増すばかりなり。

と思ったら、最後の作品の一番最後。
突然お奉行は左遷される。
紋蔵をはじめとする人々は、「なにゆえ」と首をひねるが、見ている人は見ているのである。

「五百石の知行取りに直してもらえる二十年が近づくにつれ、我を張るだけでなく、人が変わりはじめた。手柄を立てよう手柄を立てようと焦るようになり、表にはでておりませんが、いくつかしくじりを仕出かしております」

そういう人、確かにいるわ~。
でも大抵はしくじってもお咎めなしなんだよね、残念なことに。


ペタしてね