
昔「ネズミの時間ゾウの時間」という本が売れたことがあります。
例外はありますが、概ね体の大きな動物は鼓動がゆっくり、小さな動物は鼓動が激しい。
そして哺乳類は一生のうちの鼓動の回数は、ほぼ皆同じだと。
小さな体でドキドキ生きるネズミは短命で、ゆったりとした鼓動のゾウは長生き。
とはいえそれが、それぞれの寿命なのだと。
いう内容だったのかどうか。
読んでいないのでわかりませんが。
今週から仕事が変わり、わけのわからない状態のままフルスピードで仕事をこなさないと回っていかない今日この頃。
ネズミのように心臓バクバク。
いつ既定の鼓動数に達してしまうかわからない。
もう今週は吉なんていいよ。
普通の(ぐうたら)生活を返してほしい。
今ここで女神さまが現れて「おまえが落としたのはこの大吉ですか?それともこの中吉ですか?」と聞かれたら、「吉なんかいらないので、平穏な(ぐうたら)暮らしをください」とお願いしたい。
もし聞き届けられなくても、正直者の私は大吉中吉小吉、耳を揃えていただけるはず。
にひひひ。
本日の読書:岳飛伝 十五 照影の章 北方謙三
![]() | 岳飛伝 15 照影の章 (集英社文庫) 648円 Amazon |
カバー裏より
『狙うは、岳飛の首。しばらくの間、人夫となって潜伏していた南宋の程雲は、ついに岳飛に奇襲をかけた。岳飛は重傷を負い辛くも一命を取り留めたが、その際、程雲も負傷。そして岳飛と呼応し東進する秦容軍は快進撃を続けていた。梁山泊軍の呼延凌は、金軍との全軍対決に向け、準備を整えつつあった。一方、南宋で秦檜の病が深刻な事態となっていた―。三つ巴の最終決戦前夜、機略縦横の第十五巻。』
ここにきて瀕死の重傷を負う岳飛。
しかしそれでも死なない岳飛の生命力の強さよ。
もう結構いい年のはずだけど、看病してくれた若い女の子といい仲になっちゃって…。
緊張感を持て!と言ってやりたい。
あっちでもこっちでも最終決戦に向けての緊張が高まるなか、あえて日本に向かった張朔のその後が気になるが…。
でも、一番読みごたえがあったのが、宇梶剛士の解説。
たった6ページの中に、大水滸シリーズへのあふれる愛があり、人生への深い洞察があり、物語の向かう先への思いが込められている。
そして最後の一行。
“しかし、褚律(ちょりつ)が放っておけない……。”
全く同感。

