ノストラダムスの大予言を信じてた?
信じてた!
自分が何歳までしか生きられないかを知ってもそれほど落ち込まなかったのは、まだ私が幼かったから。
でも、自分が生むはずの子どもたちは、まだ子どものうちに死んでしまうんだなと思ったら少し泣けた。
時は流れ、ノストラダムスの大予言をやり過ごした後、マヤ文明の予言が流行った。よね?
2012年12月に人類は滅亡する。
いや、まだ滅亡しては困る。
と思ったけど、さすがに泣かない。
さすがに昔ほど信じちゃいない。
だけどマヤ文明だからなあ。
なんてドキドキしているうちに2012年もやり過ごした。
今の子どもたちの間にもそういう恐怖の迷信みたいのはあるのかしら。
本日の読書:へこたれない人 物書同心居眠り紋蔵 佐藤雅美
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へこたれない人 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)
778円
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カバー裏より
『しがない小役人の山本庄蔵は葵の御紋が付いた提灯や長持を使って、ひと儲けを画策する。お上に知られた庄蔵に下されるのは「江戸払い」か「御扶持召放(おふちめしはなち)」か?差し戻された裁決は、紋蔵のもとに。当の庄蔵はちょこまか江戸を動きまわり、聞きしに勝る図太さで、へこたれない。表題作含む8編収録の人気捕物帖第12弾。』
目次
・音羽者の知恵
・へこたれない人
・夢見る夢之助
・牛込原町名主支配離れ願い一件始末
・へこたれない人(その二)
・帰ってきた都かへり
・青菜に塩の冷汗三斗
・それぞれの思いやり
幼いころから相思相愛だった紋蔵の長女、稲の夫が若くして死んだ。
次男に生まれた彼が、稲と結婚するためにした努力を読んできただけに、これは私にも結構ショックだった。
逆に文吉は、うぬぼれが強くて自分勝手なちよについていけないと別れを切り出す。
…と言ってもまだ二人ともローティーンだけど。
紋蔵の後を継ぐために勉強に励んでいた文吉だったが、稲とまだ赤ん坊の千鶴が路頭に迷わないように、稲の夫・鉄三郎の後を継ぐ。
そして千鶴が成長した暁には夫婦になる、と。
いやいや、自分の将来を決めるの早すぎでしょう。
と思うけれども、江戸時代にはざらにあることなのか。
巻の最初に未亡人になった稲は、巻の終わりには娘を文吉(13歳だが、紋蔵よりも高給取り)のもとにおいて再婚する。
この時代、母一人で娘を育てても、娘の縁談の足を引っ張ることになりかねないので、本人の意思とは関係なく、再婚をした方がいいのだ。
物語が大きく動いたこの巻で、新たなレギュラーも登場。
ひとりは、南奉行所で働いていた山本庄蔵。
とにかく目の付け所が良くて知恵が回って、取り調べを受けても奉行所の不始末を突きつけ強請る始末。
多分彼はお金が欲しいのではなく、金もうけが好きなのだ。
そんなへこたれない人・山本庄蔵。
そして、お坊ちゃん育ちで世間知らずの夢見る夢之助こと、大名内藤夢之助。
風貌も性格もおっとりとして、誠に人柄がよい。
この二人が今後紋蔵にどう絡んでくるのか、この先も楽しみ。



