うちの業界は慢性的に人手不足で、特に若手の人材が決定的に足りません。
そこで求職活動をしている学生さん向けに「おいでませ、うちの業界へ」な、リクルートポスターを作って大学などに貼ってもらっています。

ノウハウを全く持たない状況で作った昨年のポスターは、インパクトに欠けるものでした。
だから今年は、「一から業者に作ってもらえ」「モデルもプロをやとえ」「予算は、ない」という、えらいさんの無茶な要求をクリアすべく頑張ってきたのです。上司が。

とりあえずキャッチコピーはこちらで用意。
そして、ポスターのターゲットとテーマを説明して、期限2週間でコンペを行いました。

まあ予算も少ないですし、期限も短いですし、正直言ってあまり期待していなかったのですよ。

ところが、提出された作品たちはどれもこれもすごい!
同じキャッチコピーを使っても、こんなに違った作品ができるものかと思いました。
かわいらしいカップル、眼下に広がる風景、ほのぼのしたイラスト、シャープなグラフィック…。

上司と「私たちが考えたって、絶対に出てこないアイディアばかりですね」と感心しきり。
何かを創り出す力ってすごい。
どこからどうやって創造物って出来上がっていくんだろう。

選考するのが平均60歳越えのおじ(い)さまばかりなので、多分無難で地味な作品が選ばれるような気はしますが、少しでも想像力のエキスを抽出できるよう、私も感受性の感度を高くしなければ。
何事も勉強になりますね。


本日の読書:戦旗不倒 アルスラーン戦記 15 田中芳樹



カバー裏より
『ヒルメスを追放しミスル国を掌握したテュニプは、孔雀姫フィトナを押し立ててパルス侵攻をもくろむ。その陰には、パルス人の商人・ラヴァンの暗躍があった。一方、マルヤム国に辿り着いたヒルメスは、国王ギスカールと再会する。二人はふたたび手を結ぶのか!?チュルク国では魔軍をひきいる魔将軍イルテリシュが、パルス蹂躙の機を待つ。そしてついに、蛇王ザッハークが完全復活を遂げる!?四方を難敵に包囲されたアルスラーンの運命は!?クライマックス迫る!!超絶ヒロイック・ファンタジー小説、慟哭の書下ろし最新作、第15弾!』

ああ、ついにこういうことになってしまいましたか…。
アルスラーンの半身が喪われたような衝撃。
戦旗なんか倒れたってよかったんだ。彼らが倒れなければ。

戦旗不倒で思い出すのは、北方『水滸伝』の郁保四だよね。
彼も旗を掲げながら死んでいったもんなあ。
大事なんだなあ、旗って。

それにしてもナルサスが急激にポンコツになってしまったな。
エラムでさえ気づいたマルヤムからの侵攻の可能性を、なぜナルサスは気付かなかったのか?
恋愛中だったから?

それよりも、東から蛇王の眷属が襲ってくるのはわかりきっているのに、なぜ王都をかためるのではなく、大軍を率いてミスルまで行ったのか?
この辺からもうナルサスの戦略に説得力はなくなっているような気がする。
大軍が移動するとなると糧食だって莫大なものになるし、魔軍の襲撃と相次ぐ天変地異で少しでも国庫の支出を抑えるときなんじゃないの?
ミスルに攻め込まれて困るというのなら、監視を強化すればよかっただけなのではないかと思うのだけど。

バリパダの処置にしても、手ぬるい。
異国の犯罪人など、牢屋につないで無駄飯を食わせている余裕があるのか。
脱獄したら大事になるじゃないか。
さっさとシンドゥラに送り返すか、首を届けるかするべきだと思う。

あと1巻で終わりだけど、物語の着地点がまだわからない。
次々に人は死んでいくけれど、死に場所を作るための物語では意味がない。
まさかとは思うけど…漁夫の利でラジェンドラが幸せになる話じゃないよね。どきどき。


ペタしてね
BGMは宇多田ヒカル『traveling』でした。