解説
末次由紀のヒットコミックを原作にした青春ドラマの続編。全国大会での激闘から2年後を舞台にして、競技かるたに打ち込む高校生たちのさらなる戦いを活写する。監督の小泉徳宏、広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希ら前作のスタッフ、キャストが結集。新たなキャストとして、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」などの優希美青、『くちびるに歌を』などの佐野勇斗、『森山中教習所』などの賀来賢人らが参加する。

シネマトゥデイ

あらすじ
瑞沢高校競技かるた部員の綾瀬千早(広瀬すず)と若宮詩暢(松岡茉優)が、全国大会で激闘を繰り広げてから2年。真島太一(野村周平)、綿谷新(新田真剣佑)らと共に名人・クイーン戦に挑む千早だったが、詩暢と戦えない自分の実力不足を痛感する。そんな中、千早たちの師匠・原田秀雄(國村隼)が史上最強の名人とされる周防久志(賀来賢人)に敗れてしまい、新が彼に挑戦状をたたきつける。その後3年生になった千早は、高校最後の全国大会に向けて動くが……。

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『上の句』『下の句』と観てきましたので、今回の『結び』も楽しみにしていました。
でも、連載が終わっていない(よね?)時点での結びって、どこで線を引くのだろうと一抹の不安もありました。

それは、この作品の主役は千早ですが、下の句以降の原作では太一の動向が大きな部分を占めていたから。
映画は、マンガとは設定も少し変えて、太一の成長を真ん中に持ってきましたね。
賛否両論あるかもしれませんが、私は大きな部分を占めている太一のパートがすっきりわかりやすくなっていて、よかったと思います。

本当は筑波君に北海道カルタの華麗なる技を披露してほしかったですよ。
木のふだをぱきーんと飛ばすのって、映像化しても映えると思うのです。
でも、テーマとは関係ないですからね。
そこはしょうがないと納得しています。

周防名人はマンガよりも背負っているものは軽いのですが、賀来賢人が演じる周防名人はまるで原作から抜け出てきたかのようなオーラがあって、とてもよかったです。
すみれちゃんもとてもよかった。
あと準クイーンの伊織と新の「私と付き合って」「ごめん。好きな子がおるんや」の掛け合いは、タイミングといい表情といい、すごくよかった。思わず笑ってしまったよ。

後ろに座っていた高校生の男子二人組。
上映後に一人の子が原作との違いを一生懸命説明していました。
「お前詳しいなあ」「俺広瀬すずが本当に好きだからさあ」
え?原作ファンじゃなくて、広瀬すずファンだったんだ。
で、原作の少女マンガもちゃんと読んだぞ、と。
えらい!ファンの鑑!と心の中で拍手喝さいのおばちゃんでした。


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解説
メリル・ストリープとトム・ハンクスが共演し、スティーヴン・スピルバーグがメガホンを取った社会派ドラマ。実在の人物をモデルに、都合の悪い真実をひた隠しする政府に対して一歩も引かない姿勢で挑んだジャーナリストたちの命懸けの戦いを描写する。『コンテンダー』などのサラ・ポールソンやドラマシリーズ「ベター・コール・ソウル」などのボブ・オデンカークらが出演。脚本を『スポットライト 世紀のスクープ』で第88回アカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーらが担当した。

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あらすじ
ベトナム戦争の最中だった1971年、アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた。そんな中、「The New York Times」が政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴く。ライバル紙である「The Washington Post」のキャサリン(メリル・ストリープ)と部下のベン(トム・ハンクス)らも、報道の自由を求めて立ち上がり……。

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最初の30分くらいは、多すぎる登場人物の関係性が分かりにくくて難しかったのですが、それがわかると一気に作品に引き込まれてしまいました。

負けるとわかっている戦争を、「我々が負けるはない」と情報操作を続けて、ベトナムに若い兵士を送り続けた歴代の大統領たち。
その証拠である調査資料文書の内容が新聞社にリークされる。
何年も、負けるとわかっている戦争に大金と若者の命をかけてきたのはなぜか。
それは誰も、敗戦の責任者にはなりたくないから。

さてこの大スクープを発表するかしないかで揺れるのがワシントン・ポスト。
最初はニューヨーク・タイムスに負けられないという競争心から、記者たちが情報を追いかけますが、最後は報道の自由、国民の知る権利をかけて、国と裁判で争うことになります。

ワシントン・ポストの社主は創業者の娘。
といっても会社を引き継いだのは、45歳を過ぎてからですが。
当時女性は家庭を守るのが仕事で、彼女が社主になることに否定的な人が多かったのです。
でもまあ、お飾りならば…という扱い。
彼女自身も覚悟はなかったのです。家族を、社員を守るということを。

そして上流階級の属する彼女は、歴代の大統領やその側近たちと親しい友人関係だったのです。
友達にずっと嘘をつかれていたという思い。
だからといって友達を貶めるような記事を載せることも気が引ける。
煩悶するキャサリン。

人生のすべてを賭けて決心するキャサリン。
だけど、あんなに短い時間で国家機密の真贋を見極めることができるのか?
そこがちょっと気になりましたけど。

政府側の人物が、なぜこのような調査レポートを作成したかというと、後世のためだというのです。
リアルタイムでは冷静に判断できないだろうから、後世の判断に任せるために、今は機密扱いにしている、と。

そういうことは確かにあるだろうと思いました。
これ、ベトナム戦争だから、今冷静に映画として観られるのではないかと。
ここ数年でようやくイラクの帰還兵の状況が明らかになってきていますが、例えば9.11直後にこの『ペンタゴン・ペーパーズ』が同じ内容で公開されたとして、同じ評価を得るかどうかはわからない。
もしかすると『非国民』と叩かれてしまう可能性もあると思いました。
だから、時の勢いっていうのは無視できないなあと思うのです。
時機を得た公開だと思いますし、見ごたえもたっぷりでした。



昨日、千葉の空にあった14日目の月。
都会の灯りに負けていない月の明るさ。


ペタしてね
BGMはAKB48『ヘビーローテーション』でした。