先日オオサギに出会った場所を、先週通りかかりました。
今日もオオサギがいるかなあ?ってみたら、違う鳥。
懐深いぜ、神田川。



鳥影が小さくて、何の鳥かよくわかりませんでした。
今度は双眼鏡持参で会議に行かねばダメっすか?
目が悪いので、双眼鏡持参でも多分わかりませんが。
と言うか、双眼鏡持っていませんが。



本日の読書:中継ステーション クリフォード・D・シマック

カバー裏より
『アメリカ中西部、ウィスコンシン州の片田舎にある一軒家―ごくふつうの農家にしか見えないその建物は、実は銀河の星々を結ぶ中継ステーションだった。その農家で孤独に暮らす、元北軍兵士のイーノック・ウォレスは百年のあいだステーション管理人を務めてきたが、その存在を怪しむCIAが調査を開始していた……異星人たちが地球に来訪していると知っているただひとりの男の驚くべき日々を描く、ヒューゴー賞受賞作』

銀河の星々を結ぶ中継ステーションと聞いてイメージするのは、羽田のようなハブ空港。
行きかう人々。
雑踏の中で次々に起きるアクシデント。

などを想像してはいけない。
アメリカの片田舎のそのまた人里離れた一軒の古ぼけた一軒家。
そこに何日かに一回の割で訪れる宇宙人たち。
人型の異星人もいるが、植物型、液体型・・・さまざまな異星人たちと、イーノックはとれる範囲で最善のコミュニケーション、つまりおもてなしをする。
そんな牧歌的な日々。

近所づきあいはしない。
新聞や雑誌を届けてくれる郵便配達人だけが、唯一の友人と言える。
ライフル銃を小脇に抱えて日に一時間程度の散歩と、自家用のささやかな畑仕事。
ごくごく狭い世界で日を送るイーノックは、地球で唯一、異星人が日常的に地球を訪れていることを知る存在。
圧倒的に高次な文明や科学に触れながら、それでもイーノックは地球と縁を切ることはできない。
それはイーノックが地球人だから。

100年以上も年を取ることなく住んでいる人間がいるらしい。
そんな噂を聞きつけ、2年の調査を行ったCIA。
思わぬところから地球外生命の存在に気づく。

イーノックの家から少し離れたところに暮らすフィッシャー家。
当らず触らずの関係を長年続けていたが、生まれつき耳が聴こえず話すこともできない娘、ルーシーに対する家族の暴力を見て、ついルーシーを匿ってしまったことからイーノックへ悪意を募らせることになる。

銀河の星々の平和と繁栄のために必要な「タリスマン」と、その媒介者がここ数百年現れず、銀河本部も危機を迎えていた。

100年以上変わらぬ日々を送ってきたイーノックの周辺が一転、俄かに慌ただしくなる。

誰にも秘密を打ち明けることができず、大いなる孤独のなかに100年を過ごすことは、どれだけ淋しいことだろうか。
想像の中に造り出した友人を、異星人の進んだ科学が実体化させる。
しかしそれすらも、最終的にはイーノックの孤独を深めることになる。
けれどイーノックの心はいつも静謐だ。

1960年代に書かれたSFは、今の作品に慣れた目で見るとのどかである。
そして冷戦状態に対する絶望と、ひとりひとりの個人としての人間に対する信頼が、シマックらしい。

解説が、SF作家・評論家の肩書の付いた森下一仁、森下一仁、森下一仁なんです!(超大事なので三回書きました)
言われてみればこの作品、解説が森下一仁ってぴったりだ。
選んだ人、センスあるなあ。



ペタしてね
BGMはBread『If』でした。
この曲本当に好き。
けど、アーティスト名も曲名も、いつもパッと思い出せない。
好きな曲だということはすぐに思い出すのに。