地球への帰途についていた宇宙貨物船ノストロモ号は、謎の救難信号を受けて未知の惑星に降り立つ。そこには異星人の船があり、船内には無数の奇怪な卵が存在していた。卵から飛び出した奇妙な生物が顔に貼り付いた航宙士ケインを回収し、ノストロモ号は再び航海につくが、彼の体内にはすでに異星生物の幼体が産みつけられていたのだ。ケインの腹を突き破り姿を現したエイリアンは脱皮を繰り返し巨大に成長、一人また一人と乗組員を血祭りにあげていく……。

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わたくし勘違いをしておりました。
この映画は「怖い映画」だということは知っていました。
なにせ怖すぎて途中断念した口ですから。
でも、SF映画だと思っていたんですよ。怖いSF映画。

違うじゃないですか、これ。
ホラー映画の手法で作ってますよね。
そしてSFじゃないし…。

40年近く前に作られた映画なので、CGなどもまだありませんし、特殊撮影がどうしても古く感じられるのはしょうがないとして、基本的な部分に突っ込みどころが満載なのはどうしてなのでしょう?

とことん宇宙感がない。
未知の惑星の重力は地球と同じくらいなんでしょうね。身体の動かし方から見るに。
だとしたらあの分厚くて重そうな宇宙服じゃなくていいんじゃない?ノーマルスーツみたいなやつのほうが動きやすいんじゃない?

ネタバレ(?)かもしれないけど、古典映画だから許して。
びっくりしたのが、脱出シャトルから宇宙空間に放り出されたエイリアンがシャトルにぶつかったとき、がっつり音がしていましたよね。
宇宙空間なのに音。

そして空気が貴重なはずの宇宙船の中で、煙草!
水が貴重なはずの宇宙船の中で、あちこち水が滴っている。
天井からぶら下がっている鎖が風に揺れて、風鈴のようにちりちり鳴っている。
宇宙貨物船と言いながら、空きスペースが多すぎ。
民間の船があんなに空っぽのまま飛んでいたら、多分近々倒産するよ。
あ、だからあんな無謀な指令が…。

貨物を積み込むスペースは基本空気はいらないし、無重力でもいいと思うの。
電気も必要な時しかつけなくていい。
あんなに細かくエアロックで区画割りしているのに、ダクトがダダつながりになってるってダメじゃん。
どこかのブロックが破損して空気が漏れたら、全空間空気が無くなっちゃうよね。

食事やコーヒーも普通に飲み食いしていますが、緊急事態が発生して無重力になってしまったら、熱々のコーヒーなんて凶器じゃないですか。
もう少し宇宙感出そうよ。

などなどさんざん上から目線でツッコミを入れながら観ていましたが、やっぱりエイリアンが出てくるちょっと前から目を開けていられなくて、肝心の瞬間は観ておりません。
その後の展開は思ったほど怖くはなくて…というか想定内の怖さだったので、そう言った意味ではドキドキしながらも楽しく観ることができました。

でも、SFでもホラーでもなく、私はリプリーの物語として観てしまった部分が大きかったかな。
彼女の言っていることが正しいのに、上司は無視するし、同僚には反発くうし。
誰にも理解されないというのは相当ストレスのたまることなので、だから彼女は猫を溺愛していたのか、と。

たぶんエイリアンの観方としては間違っていると思うけど、いろいろ面白かったです。


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