箱にひとめぼれして買ったティッシュ。ギガかわゆす。

貧乏な家に育ったので、消耗品を消耗することにも罪悪感を持ってしまう私。
何かこぼした時には布巾で拭きます。
ところが10さんは、大量にティッシュを使って拭くわけです。子どもたちも。
なので、札幌時代はいつも一番安い5箱ひとセットのモノを買っていました。

私一人だと、鼻をかむときくらいしか使いませんから1箱だけ買いましょう。
「鼻セレブ」みたいな高級ティッシュじゃないけど、1箱買いは、私にとっては結構贅沢。

自慢じゃないけど更年期をきっかけ(?)に体質が変わり、滅多に風邪もひかなくなった私。
東京の家って、壁が薄いせいか窓が二重になっていないせいか気密性が悪いせいか、寒いのです。
で、久しぶりに鼻をかんだら、驚愕!
柔かい!
柔かい!
めっちゃ柔かい!

技術の革新って素晴らしい!
今年の目標は、鼻風邪をひく!なんてついうっかり思うほど。
箱も中身も、ありがとう!!!




・たたききゅうり…もう少し辛くてもよかった
・「近所のお豆腐屋さんの厚揚げ」とオクラの煮物…ショウガが効いていて、我ながらGood!
・近所のお惣菜屋さんの唐揚げ
・レタスサラダ
・ビール
一品作ると2~3回食べ続けなければならない。
そんなことも含めて、材料の買い方を試行錯誤中。
平日の晩ご飯は時間が遅くなりそうなので、次の日の朝のコンディションも考えると汁ものを充実したほうがいいのではという10さんのアドバイスもあり、模索の日々は続く。


とか言って、昨日は外食=飲み会でした。
このアメブロで知り合った方から声をかけていただき、上京後初めての外食ですよ。
出かけるまでは緊張しましたが、実は以前に一度ちょっとだけお会いしたこともあり、ブログはお互い毎日チェックしている間柄なもので、「混んでいるので2時間で…」とお店の方に言われていたわりには催促もなかったため、「そろそろ閉店時間です」と言われたシンデレラタイムまで楽しく飲んで食べておしゃべりしてきました。

リアルではほぼ初対面のような二度目なのですが、家族の話、食べ物の話、中居くんの話、ビートルズの話などで盛り上がりまして、次は伊坂幸太郎の話ですね~

っていうわけで、次はこちら↓


火星に住むつもりかい? 伊坂幸太郎

Amazonより
『住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる!』

この作品も「モダンタイムス」と同じように、前半は苦労しながら読んだ。
拷問シーンが続くので…。
しかしやはり伊坂幸太郎。
わかりやすいフェイクを用意しておいて、その手には乗らないぞと疑いながら読んでもさらにフェイクが続くのだ。

主要人物だと思っていた人が途中で姿を消す。
え?こんなに早く?
じゃあ、責任者は誰だよ!
「モダンタイムス」で書いてたよね。
システムに組み込まれたら、それぞれが自分の仕事を全うするだけ。
全容を知っている人はいない。
みんながパーツだから、責任を負う人はいない。

そうか。その線の話か。と思ったら。
…違った。微妙にその先の世界観…?

言霊ということを私は信じている。
口に出した事は、出さない事より力を持ってしまうというか。
けれど言葉が真実を覆い隠すこともある。
これも事実。

交代制の「安全地区」に配置される「平和警察」。
犯罪件数は減ったのかもしれないけど、疑わしい人、気に入らない人がどんどん密告される。
そして罪を認めるまで行われる「取調べ」という名の拷問。
「これはまるで昔の特攻ではないか!」などと言おうものなら…。

“この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでも行け。希望のない、二択だ。”

LIFE ON MARS?
自分でもどうにもできない恐ろしいニュースを目にして落ち込んだとき、デヴィッド・ボウイのこの曲を聴くことが多かったという作者。
火星にでも住まない限りはこの現状から逃れることはできないのか…と思っていたら、実際にはこのタイトル「火星に生物が?」と言う意味だと知り、恥ずかしくなったとあとがきに書いてありました。
ふふ。かわいい。

あと、重要なのが「偽善者」という概念。
全員を救えない善意など偽善じゃないか!
作中何度も何度も出てくる糾弾の言葉。
0か100なの?
だとしたら、この世に善意も正義も実行できる人なんていない。

自分が思うのはいいよ。
自分の行為を、しょせん自己満足だったんじゃないか?偽善じゃないか?と思うのは、いい。
だけど何もしない人間が、「結局全員なんて救えてないじゃないか。お前の行為は所詮偽善だ!」っていうのは、ない。
そういうことに腹を立てる私はやっぱり偽善者ですか?
そして、うさん臭い偽善者として密告されて、ギロチン台に送られなければなりませんか?

世の中は変えていかなければならない。
けれど、よくなるかどうかはまた別の話だと、この作品は締めくくられる。

“振り子が行ったり来たりするように、いつだって前の時代の反動が起きて、あっちへ行ったり、こっちへ来たりを繰り返すだけだよ。(中略)振り子の揺れを真ん中で止めることはできないからね。大事なのは、行ったり来たりのバランスだよ。偏ってきたら、別方向に戻さなくてはいけない。正しさなんてものは、どこにもない。スピードが出過ぎたらブレーキをかける。少し緩めてやる。その程度だ”


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