ちょっと奥さん、聞いて!
私の中に100人の私がいたら、93人はおっさんではないかと言われている私ですが、ここにきて少し女子力が上がってきたような気がしますのです。
ふ・ふ・ふ…( ̄▽+ ̄*)

何しろ美容院に行っても「手入れの簡単な髪型で」というくらいズボラな私が!
髪をセットする暇があったら本読んでるわ、って私が!

「前髪が伸びてきたな…。ちょっと邪魔だ。」と思って、今朝、めっちゃ鏡の前で苦戦しましたよ。
前髪ポンパ。
前髪のボリュームが、何度やってもイメージと違う。
苦労して髪を留めてみても、ぱらぱらとほつれてくる。
そう。私、猛烈に不器用なので。
でも、頑張りましたわ。女子力は根性だ!

やっと、なんとか思った通りに仕上げて、出かけようとコートを着たら…。
どこかに引っかかったんでしょうなあ、ポンパドール崩壊。
ぎゃあ~!!

今度はコートを着たまま悪戦苦闘。
いやもうオレ、男でいいっすわ。
っつうか、こうなる前にこまめに美容院に行けよって話ですよね、女子ならば。

さて、美容院に行くまでは前髪ポンパ頑張りますぞ、とりあえず。
女子力は根性だ!(大事なので二度言いました)



本日の読書:ひとりの体で 下 ジョン・アーヴィング

Amazonより
『友人たちも、姿を消した父も、それぞれに性の秘密を抱えていた。性的少数者たちが教えてくれた、さまざまな愛のかたち。エイズの時代に去って行った、友人たちの面影―。ある小説家の半世紀にわたる生と性の物語。』

1960年代のアメリカ。
ゲイもバイセクシャルも忌むべき存在として、異常人格として扱われていた。

主人公は比較的恵まれていたと思う。
女装癖のある祖父。偏見を持たずに接してくれる義父。こだわりなくなんでも話せる幼なじみの少女。

ビルは美貌の図書館司書ミス・フロストに恋をし、レスリング部のエース・キトリッジに惹かれる。
それを受け入れられない母との確執。
悩みながらも自分の気持ちを誤魔化さずに受け入れるビル。
なかなかアメリカ的であり、かつハードな青春小説だった前半からうって変わって、エイズの蔓延により知人がどんどん亡くなっていく後半の、なんとも言えない喪失感が息苦しい。

知人が死んでいくこと。
自分も死ぬかもしれないこと。

最初は遠巻きに、傍観者のようにエイズ患者と接していたビルも、学生時代の友人の死を前にした姿を見、目を逸らすことができなくなる。

少年だった頃、さまざまな偏見から彼を守ってくれたミス・フロスト。
自分は誰かを守ったことがあるだろうか。
ミス・フロストに恥ずかしくない人生を送ったと言えるだろうか。

有名作家であるビルは60歳を過ぎて、母校の教師となる。
後輩である子どもたちを守り支えるために。

ミス・フロストもキトリッジも、会えなくなってからもずっと心の中に生き続けて…その割に最後があっさり過ぎて肩すかしだったけど、人生ってそんなものか。
父親との関係も、小説だからいくらでも濃密にやり直せると思うんだけど、そうならないところがアーヴィングなんだろうか。
あっさり過ぎて、逆に後を引く読後感。

“ねえ君、僕にレッテルを貼らないでくれないか。僕のことを知りもしないうちから分類しないでくれ!”


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