何か月ぶりでしょうか、ようやく映画館に足を運ぶことができました。
欲張って2本。
どちらも音楽がテーマの映画です。

【ストリート・オーケストラ】
あらすじ

バイオリニストのラエルチ(ラザロ・ハーモス)はサンパウロ交響楽団の最終審査に落ちてしまい、仕送りや家賃のためにスラム街の学校でバイオリンを教えることにする。しかし教室は屋根もなく、生徒は意欲的なサムエル(カイケ・ジェズース)を除いて問題児ばかり。ある日、ギャングに脅されたラエルチが見事な演奏で彼らを黙らせたことから、生徒たちも音楽の力を実感し、熱心に取り組むようになるが……。

シネマトゥデイ


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ブラジルの、スラムにある高校にオーケストラがあることにまずびっくり。
オーケストラと言っても弦楽器だけなんですが、でも、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスと全部で20人くらい。

授業もろくすっぽきかず取っ組み合いのケンカをしたり(女子が)、堂々と教室をぬけだしスナック菓子を買いに行ったりと、やる気のない生徒たちの中で一人サムエルという純朴な少年が美しい音色を奏でるのです。

教師のラエルチは、神童とまでいわれたバイオリニストなのですが、オーケストラのオーディションになると弾けなくなってしまい、生活のためにしかたなく高校でオーケストラの指導をします。
いい音を出すために、まずは座り方から。
そして楽譜を読めない子どもたちのために、楽譜の読み方も。

最初は音程もテンポも何ひとつ合っていなかった彼らの音がだんだんまとまってきます。
残念ながらこの辺の描写がほとんどないので、急にパッヘルベルのカノンが上手になったように見えましたが。

サムエルは真面目ですし、才能にも恵まれていますが、家が貧しいので音楽を続けることが難しくなります。
幼なじみのVRの家に転がり込んで、かろうじて音楽を続けますが、VRは多額の借金を返すためにクレジットカードの偽造を行うなど、危ない世界に足を踏み入れていて…。

一見不良のVRですが、サムエルとの友情は篤く、バイオリンもそこそこ上手です。
彼の弾くバイオリンはブラジル人らしく明るく陽気な音を奏でます。

しかし、想像通りの展開でしたが不慮の事故があり、オーケストラの要が外れてしまいます。
そしてラエルチは有名オーケストラに採用が決まり、彼らの道は再び分かれていくかに見えました。

でも、VRが泣くんです。
サムエルの好きなヴィヴァルディとバッハをやりたい。協力してほしい、と。

映画で語られるのは彼らの人生のほんの一部だけで、スラムの生活は相変わらず生きていくのに精いっぱいで、そこから抜け出すことはほぼ無理なのでしょうが、それでも彼ら生徒たちが音楽を通して笑顔になり、美しい音を奏でることができるようになったことに感動しました。

ラエルチが、才能がありながらオーディションに合格できなかったのは、親の期待という重いものを背負っていたからですが、スラムに住む子どもたちの抱える重荷に比べたら自分の迷いなんて…と、教師の側も成長していくのです。

最後が余韻もなくぶつっと終ってしまったのにはびっくりしましたが、全体的にそんな感じだったということは、ブラジル映画ってそういうものなのかもしれません。

「表参道高校合唱部」のような、涙あり笑いありそして音楽ありな、感情の振れ幅の大きい作品を予想していましたが、それは日本人好みの作りなのかもしれませんね。
敢えてドラマチックに作らなかったのかもしれません。

でも、映画を観終って、もっとオーケストラの音楽聞きたいって思いましたよ。←単純
横道さんが北海道知事だったころ、よく知事公館の庭で無料のクラシックコンサートが行われていたんですよね。
母に連れられて行ったことを思い出しました。

思いがけず長くなってしまったので、もう1本の映画についてはまた後日。


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