電車に乗ってふと隣のホームに目をやれば、大谷くん電車でした。
市営地下鉄は時々ファイターズやコンサドーレの車両があるけど、JRは珍しい。

才能に恵まれているのに努力も怠らない大谷くんは、北海道が誇る好青年です。
才能に恵まれない私はもっともっと努力して、好婆にならねばね。
いやほんと、来月また東京で研修なんですけど、いろんな意味で心が折れそう。
頑張れ、自分。
お、おぅ!(((゜д゜;)))


本日の読書:斬られ権佐 宇江佐真理

カバー裏より
『惚れた女を救うため、負った八十八の刀傷。江戸・呉服町で仕立て屋を営む男は、その傷から「斬られ権佐」と呼ばれていた。権佐は、救った女と結ばれ、兄貴分で八丁堀の与力・数馬の捕り物を手伝うようになる。押し込み、付け火、人殺し。権佐は下手人が持つ弱さと、その哀しみに触れていく。だが、体は不穏な兆しを見せ始めて―。一途に人を思い、懸命に生きる男の姿を描いた、切なくも温かい時代小説。』

目次より
・斬られ権佐
・流れ潅頂(かんじょう)
・赤縄(せきじょう)
・下弦の月
・温(おん)
・六根清浄(ろっこんしょうじょう)

八十八の刀傷というのは伊達ではなくて、体の表面だけではなくて内臓もボロボロ。
人情ものの主人公にしては若いまだ20代の権佐は、だから人の痛みや弱さに気づくことができるのだと思う。

本当は父の営む仕立て屋の仕事を継ぎたかった。
けれど八十八の刀傷が、細かな針仕事のできない身体にしてしまった。

権佐の強さはできないことを数えるのではなく、できることを数え喜びを感じるところ。
身体を張って愛するものを守ることができた。

小物として与力の仕事を手伝うことも、生きる張りになっている。
“「おれはよう、お勤めが好きなのよ。江戸の町をあちこち歩いてよ、悪さを働きそうな奴に、そうしちゃならねェと教えてェのよ。真面目にやってりゃいいこともあるってよ」”

子煩悩で親孝行で。
近所の親父さんやばあさん、子どもたちに優しいまなざしを向ける。
それがたとえご政道に背くことになっても、人の心を救おうとするのだ。

身体を張って愛するものを守った権佐は、身体を張って愛する子どもをもまた、守ろうとする。
親子の絆は、暮らした年数ではないのだ。

この小説の最後はちょっと想像の上を行っていて、解説の藤水名子ではないけれど“読了後しばらく、途方に暮れてしまった。”
もちろん、いい意味で。
連作短編集でありながら、ひとつの大きな作品でもある。
権佐の生きざまが胸を打つ。


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