今日は次男の誕生日。
なので、彼にちなんだエピソードでも書こうと思っていましたが、いかんせん疲れております。
今週はまだ一度も満足に昼休みがとれていません。
年度末ってのは、毎度毎度泣きそうに忙しいのでございます。

次男が小さい時も、何度か誕生日の先送りをしたことがあります。
最大半年。

そんな仕打ちを受けながらも、ぐれることもなくおおらかに育ってくれてありがたいことこの上ない。
今日、彼からメールが来ました。
「誕生日ありがとう」

あと一年で何とか大学を卒業したい、そんなゆるい決意表明でございました。
ではその線で、なにとぞよしなに。


本日の読書:蜜のあわれ 室生犀星

Amazonより
『金魚と少女の間を自在に往還するコケティッシュな「あたい」と、老作家「おじさま」の奇妙な交流。そして、そこにひそやかに訪れる「ゆうれい」の女性の影。室生犀星が晩年に発表したこの小説は、男女の情の切なさ、性欲や愛情のかなしさを、シュールな設定で耽美的に描いた作品です。なかやまあきこ撮影による金魚・花・少女の写真との美しきコラボレーションで、犀星の傑作がいっそう鮮やかに蘇ります。』

「あたい」と「おじさま」の会話で作られた物語。
幼い少女のような「あたい」の言葉が、なぜかとてもエロティックで、人気作家であるらしい「おじさま」を翻弄している様が何とも言えずよい。

実は「あたい」の正体は金魚なのだが、時折人間に化けて歯医者に行ったり作家の講演会に行ったりしている。
で、結構お金に汚いのである。
それはもう、生々しいくらいにお金に細かい。
金魚なのに。

金魚屋のおじいさんには正体がばれている。
ばれてることを承知の上で、人間のなりで金魚のエサを爆買い。

繊細な小説なんだけど、なぜか読後感が愉快。
なんかくせになりそうです。

月のお小遣いに5万円を要求したら、1万円に値切られた「あたい」
“「こまるわ、一万円じゃ。じゃね、クリイムだのクチベニのお金は時々別の雑費として出していただけます?」”
「あたい」は金魚である。
そしてこの作品が書かれたのは、昭和34年。
昭和34年に5万円要求。
どうれだけゴウツクなのよ、この金魚。

エロスの方は、実際に読んでみてください。
会話のやり取りが何ともいえない怪しさです。妖しさです。


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