
近所のスーパーの、ふりかけの棚がすごい。
これは食事になるの?
それともおやつ?
私も時々クルトンの代わりにポテトチップスを砕いてサラダに載せたりするけど、ご飯にこれは無理だ。
私の中のなけなしの大人が、全力で無理って言うの。
このふりかけをかけたごはんで、どんなおかずを食べればいいのだろう?
私の頭が固いのかしら?
いやもう絶対、考えられへん。
ヽ((◎д◎ ))ゝ
本日の読書:夜にそびえる不安の塔 井形慶子
Amazonより
『占い、スピリチュアルブームの中で著者は霊感と未来を読む力の解明にのりだす。5年にわたる潜入取材の間に、次々に起こる不思議な出来事!人間の運命を操るものの正体とは?息もつかせぬ迫力で綴る渾身のノンフィクション。ついに解明したスピリチュアル世界の真実。』
表紙を見て思ったのは「あれ?これ恩田陸の小説?」ってこと。
どうにもノンフィクションっぽくない。
読み終わった今も、これはノンフィクションを謳ったフィクションなのではないかと疑っている。
以前に仕事でつきあいのあった編集者から突然、「霊感を持つ人々の実態をつきとめてください。すぐに」と仕事を依頼され、取材用の偽名と携帯電話を渡される。
で、3人の占い師と連絡を取るわけだけど、潜入取材って言ったって、名前を隠して自分の悩みを相談してるんだよ。
彼女は雑誌を発行している小さな出版社の社長であり、ライターでもある。
仮名にしているとはいえ、自分のところの社員への不満とか相談していることを、本にしちゃっていいのだろうか?
使えない社員のことは相当詳しく書いているけれど。
「急いでくれ」と頼まれた仕事なのに、5年も潜入していていいの?
さらに、後日判明したことだけれど、この取材費200万(占いの相談料)は、依頼した編集者が私費で払っていた、と。
仕事ってそういうもの?
毎日のように3人の誰かに連絡しているようだったけど、それなら200万円は5年も経たずに無くなってしまうのではないだろうか?
ほとんど完全否定のような気持ちで読んでいたのは、著者が占い依存なのではと心配になるくらい、日々の細かいところまで占い師たちの声を聞かないと不安を感じるようになっていたから。
「それは行き過ぎた行為だ」とブレーキをかけないと、読んでいるこちらも引っ張られていきそうな気がしたから。
この本でスピリチュアルの何がわかったかと言われたら、特に何もわからない。
全てを見通す目をもった人は存在すると言われたら、否定する根拠を私は持たないから。
私としては運命と人の意志は、フィフティフィフティであってほしい。
人知では測ることのできない存在があってもいいけど、運命だけで全てが決められたら、それは嫌だな。
そしてこの人の文章は実に吸引力があって、これだけブレーキかけながら読んでいたのに、結構一気読みでした。
