私、日本史好きのくせに大河ドラマを見ないんです。
以前は見てたんですが、三谷幸喜脚本の「新選組!」の途中で見るのをやめてしまった。

堺雅人演じる山南敬介が切腹するところで、アウトでしたね。
もう、好きすぎて。
こんなに好きでも、歴史ですから結末はわかっているわけです。
これから先の新選組には、辛いことしか起こらない。
一番のお気に入りである斎藤一とか斎藤一とか斎藤…。
オダギリジョーが本当に雰囲気をうまいこと醸していてね。
辛いことを辛いと顔に出さずに苦しむ斎藤一を見る勇気がなかったわけさ。

だから、ずーっと「大河も平安時代やればいいのに!」と言い続けてようやく夢がかなった「平清盛」も見ませんでしたし、評判が高かったあれもこれも見ませんでした。

歴史小説は読めるのに大河は無理。
ああ、きっと何ヶ月もかけて感情移入するからダメなんだなあ。
そう思っておりました。

ところがこの間映画館で観て、どうにも途中感がぬぐえなかったので原作に手を出してしまった「信長協奏曲」
これがちょっとヤバそうです。
一気に9巻まで読んでしまいましたが、心が苦しくてつらいのです。

歴史小説は読めるのに、「新選組!」「信長協奏曲」が厳しいのは、歴史上の人物が現代人っぽく描かれているからかもしれません。
そんな気がしてきました。
もしかするとどこかですれ違ていたかもしれない、そんな人の哀しい未来を見ているようで辛いのかもしれません。

いや、単純に恋かもしれませんけどね。
この胸のドキドキは、恋のような気もしますがね。

どうしよう。
「真田丸」見よっかな。





いつも階段を使ってますよ。
下りるときだけ。^m^


本日の読書:Gボーイズ冬戦争 池袋ウェストゲートパークⅦ 石田衣良

カバー裏より
『鉄の結束を誇るGボーイズに異変が生じた。ナンバー2・ヒロトの胸の内に渦巻く、キング・タカシに対するどす黒い疑念。Gボーイズが揺らげば、池袋のパワーバランスも破綻しかねない……。タカシの危機にマコトはどう動くか?史上空前の熱き闘いを描く表題作はじめ4篇を収録した、IWGP第7弾!』

シリーズ初期のころに比べたら、残酷な、またはグロテスクな事件はなくなり、日本社会の縮図のような事件がメインとなっている。

今回は振り込め詐欺、キャッチセールス、放火。
社会の閉塞感、学校での疎外感、家庭での圧迫感。
少年たちを取り巻く環境は過酷であっても、どの少年たちも、自分の足で歩きだそうとするところで終わるのがいい。

そして最後の中篇。
表題作は、Gボーイズの内紛がメインなので、割と暴力シーンも多かったけれど、読後感はとてもいい。
それは殺伐とした世界に身を置きながらも、変わることのないマコトとタカシの友情が前面に描かれていたから。

本当に危険なことにはマコトを巻きこみたくないと思うタカシと、安全な時だけ一緒につるんで危険な時は知らん顔なんて友だちじゃないだろうと言うマコト。
熱い男マコトとクールなタカシの友情が、実にいいんだよね。

「骨音」で挫折しなくてよかった。


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