中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫 360)/角川学芸出版

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最近Eテレの「にほんごであそぼ」で、中原中也の詩が使われています。

汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる


この顔で、この詩です。
そりゃあ、女性人気も高いでしょう。

だが皆さん、こいつって、ケンカっぱやくて、性格わがままで、酒乱で、十日も風呂に入らないやつなんですぜ。
ってことを、久世番子さんの「よちよち文藝部」で知って以来、彼を見る目が変わりましたな。

この顔で…の、この顔も、「なんだ、こりゃあ」って友人の大岡昇平が言っちゃうくらい、実物と違っているらしい。

こうなったらもう

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた


とか

ゆあーん ゆよーん
ゆやゆよん

とかの断片じゃなくて、全体をまるっと読んでみたい。
そう思って、青空文庫をひもといてみているのですよ。
いや、電子図書なんでひもはありませんが。

だけど、いつも中原中也まで行けないんです。
50音順に並んだ人名インデックスで中原中也を探していると、いつも中島敦に引っ掛かってしまう。
中島敦…おそろしい子…!!

ちなみに「よち文」では中島敦のことを「結婚してなさそうで結婚してる文豪第一位」と紹介されています。
私は彼が子どもたちにあてて書いた手紙の文章を読んだことがあるので、結婚していて、子ぼんのうであることは知っていましたが、確かに彼の作品からは家庭の匂いは致しません。

しかし実際の中島敦は、話し上手で多趣味、友達思いで子ぼんのう、女学校の生徒たちにも人気の先生であったらしい。
友人たちの間での愛称は敦(トン)という、リア充な方であったらしい。

で、毎回中島敦に引っ掛かって、リア充敦を念頭に読んでみるのですが、やっぱり孤高の存在で、自尊心と羞恥心の人なのですな。

いやあ、作品と作者って、ほんと別物なんですねえ。
中島敦の「悟浄歎異」って、村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」とテーマが同じじゃないですか?

大変勉強になるぞ、青空文庫と「よちよち文藝部」
しかし、札幌の本屋にはなぜか置いてないぞ「よちよち文藝部」←結構本気で怒っとる、川口市で買った、わし

で、今青空文庫で何を読んでいるかというとディケンズの「二都物語」
ようやく裁判のところまで進んだけど、読みにくい読みにくい。
電子図書で長編は、キビシイなあ。