帯広駅前にあるオブジェ『空を開く』
―森を開く街を開く空を開く―から





ホテルの休憩室。
気づくのが遅かった。
くくく…。。゚(T^T)゚。


少女マンガもたくさんありました。
ここに住みたい。




本日の読書:黄金の島 真保裕一

Amazonより
『自由と、豊かな暮らしにあこがれるベトナムの若いシクロ乗りたちの前に、組織に追いつめられた日本人ヤクザ・タチバナが現れた。波濤の先にあるのは、禍いか希望か?夢を追って命を賭けるか、愛を求めて身を捨てるか!2年ぶりの長編、圧倒的迫力のアジアン・ノワール巨編、ついに刊行。』

豊かな暮らしも自由も、生まれた時に決まってしまう。
自分より下のものを見つけては踏みつけ、上前をはねないことには人間らしい暮らしができない。
人としての誇りを捨てなければ、生きていけない。

では地べたに這いつくばって、泥にまみれて生きているのは人ではないのか?

この国に、ベトナムにいる限り幸せにはなれない。
アメリカや日本に生まれていたら、ビデオや冷蔵庫が当たり前にある暮らしができるのに。

チャウは、いとこのカイ達と一緒にシクロ(自転車のタクシーのようなもの)乗りとして暮らしている。
お金を貯めて、日本へ密航するために。
日本に行けばあっという間にお金持ちになり、田舎の家族を幸せにすることができるから。

チャウたちのようにベトナムの底辺で暮らす人たちが、どれだけ過酷な毎日を送っているのか。
これでもかこれでもかと試練が襲う日々。
そして彼らの前に現れた救世主が、組織から追われベトナムに逃れてきた男、坂口修二。

日本に愛する女性を残してきたため、なんとかして日本に帰りたいと思う坂口と、日本で金持ちになりたいチャウたちが出会ったとき、彼らは日本へ向かうことになった。

とはいえ、頭がいいのにお人好しで詰めが甘い坂口や、人間不信・自分勝手・怠け癖などからほころびを見せるチャウたちの仲間などのせいで、二転三転する状況に気が気ではなく、ページをめくる手が止まらない。

男は夢を見て、女は現実を見るということなのだろうか。
魅力的な女性が出てこなかったなあ。(あくまで私にとっては)
単純なハッピーエンドではないところが、作者の誠意なのだろう。