サチエ(小林聡美)はヘルシンキで“かもめ食堂”を始めたものの客はゼロ。ある日彼女は最初の客で日本かぶれの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)にガッチャマンの歌詞を教えてくれと言われるが、出だししか思い出せない。彼女は偶然本屋でミドリ(片桐はいり)を見かけ……。



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ずーっと以前から観たいと思っていた映画。

女一人でフィンランドで食堂を開くサチエ。いつまでという当てもなく、なんとなくひとり旅でフィンランドに来たミドリとマサコ。
彼らが日本でどういう暮らしをしていたのか、マサコが少し語る以外は何も明かされず、今、目の前にいる姿のみで少しずつ関係性を深めていく3人。

友情と一言でいうのとはまた違う、もう少し淡いつながり。
一生一緒にというわけにはいかない。
いつかは離れ離れになることもあるだろうと、予感しながら。

大人になってからできた友だちって、そういう感じじゃありません?
最初っから生きてきた道は違っていたわけで、でも今交差している時間を大切に誠実につきあうというか。

日本を舞台にするとどうしてもいろんなしがらみがあって、そこのところがクリアにならないけれど、フィンランドという外国を舞台にしたことによって、ひとりひとりの個性がくっきりと表現されていて、それが心地よい。

ピンと背を伸ばしてシャキシャキ歩くマサコ。体は小さくても、やることはてきぱきしている。
大きな体を少し猫背にして、控えめな性格だけど、やることは前のめりなほど一生懸命なミドリ。
飾り気のない自然体で、すんなりと人を受け入れることができるサチエ。

飾り気がないと言えば、音もそう。
木の床をことこと歩くときの足音。
木のテーブルに厚手の陶器の食器を置くごとりという音。
きつく絞った布巾でテーブルを拭く、きゅっきゅという音。
まな板に包丁が当たる時の音。ことんことん。

それらの音が、すーっと体に染み込んでくるなあと思ったら、音楽がないのね。

光、音、丁寧なしぐさ。
一つ一つに無駄はなく、一つ一つに心を込めて。

ひとりでのんびり過ごす昼下がりにぴったりの映画だと思いました。
今度観るときは、コーヒーを用意しよう。


先月くらいから結構映画を観てはいるのですが、なかなかブログに書けませんでした。
また、ぼちぼち書けるようになればいいと思っているのですが…。