残業をして、急いで家に帰る前。
買い物をして帰ろうと少し寄り道をしかけた時に、目に飛び込んできたのは鮮やかな緑。
あくまでも明るい、少し蛍光色っぽい髪の色をしたカップル!

別にコスプレをしているというわけでもなければ、ビジュアル系ミュージシャンぽいわけでもなく、ただ髪の色が緑。
まわりの人の視線も気にすることなく、堂々とふたりの世界。
すごいな~。勇気あるな~。いろんな意味で。

買い物すませて駅へ急いでいたら、またすれ違っちゃいました。
縁があったのね、お二人さんに。
いつまでもお幸せにね。

腹を空かせているであろう娘の待つ家に、帰りなん、いざ。
電車は帰宅ラッシュでぎゅうぎゅうづめ。
そんな中でもひときわ密着度の高いカップルがいたのですわ。私の隣に。

彼氏の顔なんか、彼女の長い黒髪に半分埋まっているかのような接近ぶり。
彼女の左手は、彼氏の体をしっかと抱きしめているのですよ。この人混みの中で。
誰も割って入ることのできないふたりの世界。

何ジロジロ見てるわけ?マッピーったら。

いやいや。違うの。
誰も割った入ることのできない彼と彼女のあいだに、彼女がしっかと抱きしめている彼の体とのあいだに、私のバッグが割ってはさまっちゃってるのよ。

雰囲気を壊しては申し訳ないので、気づかれないようにそーっと引っ張ってみたさ。
でも、しっかと抱きしめられているのですもの。抜けないの。

だからといって、ぐいって引っ張るのもなんだか気が引けますでしょう?
「なに?このおばさん?感じ悪~い。ランちゃん怖~い。←誰?」
とか言われたら、それはそれでカチンと来ますでしょう?

無用な波風を立てないように、次の駅までそっと黙ってはさまっていました。
好きで割って入ったんじゃないやい!
ヾ(。`Д´。)ノ


本日の読書:日のあたる白い壁 江國香織

Amazonより
『ゴーギャンの描くオレンジは食欲をそそる。それは生活のための果物だから。様々な画家の残した24枚の絵から零れ落ちる清冽なイメージと、著者の感性の出会いをまとめたエッセイ&絵画集。』

24人の画家とその作品のもつ物語やイメージなどを、彼女らしい、詩的でありながら的確な言葉で綴ったエッセイ。

学生の頃は友だちと結構美術館へ行ったものだけど、最近は年に一度行くか行かないか。
特に絵画に詳しいということもない私でも知っているような有名な画家から、初めて知った画家まで、1冊まとめて読むと確かに江國香織セレクションだなあと納得。

ドラクロワの「FLOWER STUDIES」
ムンクの「お伽の森の子供たち」

この画家が、こんな可愛らしい絵を描くの!?

表紙の絵は、小島虎次郎「睡れる幼きモデル」
自分の目でみる。自分の目でちゃんとみる。
そんなことを、この画家は言ったそうだ。
カーテンの生地の厚み、椅子の手触り、少女の髪の軽やかさ、ワンピースの柔かさ。
その一つ一つに、江國香織の“favorite”を感じるのである。

窓のある部屋の絵が多いのも、そう。

好きなものを傍に置いて眺める至福の時間。
好きなものに出会えた時の震えるような喜び。
江國香織のそんなものが溢れている一冊。
ゆっくりと味わいました。