土日に次男と謝罪合戦。
いや、真面目な話。

「何年も何年も大学に通うことになって申し訳ない」
勉強した結果が留年だったら、もうしょうがないでしょ。次の一年も心して勉強するしかないんだから、落ち込んでる場合じゃないよ。

「そりゃあそうだけど、ほんと、ごめん」
まあ、後日親孝行して返してくれればいいよ。

「んじゃあ、出世払いということで」
出世する予定ないくせに。
言っとくけど、宝払いも却下だよ。君にはゴールド・D・ロジャーが残した宝を見つけることはできないからね。
「じゃあ海賊になった時点でお返しします」

絶対返す気ないと見た。


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実は最近歯医者に通ってるんだけどさ、これについて子どもたちに謝らないとな~って最近しみじみ思っているわけよ。
「なんで?」

3人とも虫歯がないのをいいことに歯医者に行ったことがないじゃん。
小さい虫歯ができてもきっと気がつかなくて、痛くなっても「知覚過敏かな?」ってシュミテクトを買って様子を見ているうちに手遅れになって、大きな虫歯になってから歯医者に行って、「なんでこんなになるまで放っておいたの!」って怒られるんだよ。
そして、ガリガリ歯石を削られて、泣くほど痛い目に合うんだよ。

「…。」
丈夫な歯に生んじゃってごめんね。

「何の謝罪?(笑)」


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本当はお互いに一回ずつ謝って「あいこだね~」っていうところだったんだけど。

今朝、ご飯炊き忘れていてごめんね。
ジャーを開ける直前に、昨日お米研いでいないことを思い出したわ。

それから土曜の晩ご飯に冷奴を用意していたのに出し忘れてごめん。
すぐ食べるつもりだったからラップしないで冷蔵庫に入れていたら、次の日になぜか軽く凍っていましたな。
冷奴を食べる口からシャリシャリシャリシャリ音がして面白かったけどね。
大豆の味が濃厚な冷奴の食感がかき氷。^m^

まあ、いろいろとすまんかったです。m(_ _ )m


本日の読書:シティ・オヴ・グラス ポール・オースター

Amazonより 
『ニューヨーク、深夜。孤独な作家のもとにかかってきた一本の間違い電話がすべての発端だった。作家クィンは探偵と誤解され、仕事を依頼された。クィンは、ほんの好奇心から、探偵になりすますことにした。依頼人に尾行するようにいわれた男を、密かにつける。しかし、事件はなにも起こらないのだが…。アメリカ新世代作家として最も注目される著者の衝撃的デビュー作。』

オースターのデビュー作は、日本ではミステリ扱いだったようです。
探偵が謎を追う話だから?

探偵はいません。
いるのは依頼人と、探偵に間違われた作家と、探偵に間違われた作家に間違われた作家だけ。
謎はあるけど、解決はありません。

常軌を逸した父親から、常軌を逸した育てられ方をしたピーター・スティルマン。
精神病院に収容された彼の父が釈放されるという。
父に殺されるのではないかと怯えるピーター・スティルマン。

父の動向を探ってくれと頼まれた、作家のクィン。
いや、クィンが頼まれたわけではないのだが。

深夜、クィンの家の電話がなる。
「もしもし?ポール・オースターさんをお願いします。」
連日かかってくる、私立探偵ポール・オースターあての電話。
クィンはオースターになりすまし、毎日父親を尾行し、行動の意味を探る。

あとでわかることだが、この作品の中でもポール・オースターは作家であり、私立探偵ではない。
では、なぜこのような間違い電話がかかってきたのか?

言語の研究を極めた父親の、行為の意味は?
ピーター・スティルマンおよび彼の妻は、信頼できる依頼人なのか?

普通にミステリを読むように読んでいくと混乱します。
突然人称が変わったかと思うと、話は思わぬ方向へ。
謎はあるけど、解決への道は辿りません。

バベルの塔の頃に戻り、人類が一つになれる言語の研究を続けるスティルマンの父。
本名のダニエル・クィン。ペンネームのウィリアム・ウィルソン。自分が作り出したマックス・ワークというキャラクター(私立探偵)。
名前を付けることで使い分けられるそれぞれの人格。
狂気と人格から見る『ドン・キホーテ』論。

ミステリではないけれど、これはこれで読みどころがいくつもあり楽しめる。

「日本の書評は、エッセイだ。何をも証明していない。」と、アメリカの大学教授が村上春樹に言ったそうだけど、やはりアメリカでは何かを証明するのが小説の評論というものなのだろう。
作中人物のポール・オースターが、自身の『ドン・キホーテ』論について説明するセリフ。
「わたしは何かを証明するつもりではないんですから。実際、遊び半分で書いてるんです。想像的読書論とでもいえばいいかな」

なんかよくわからないけど、想像的読書論、いいねって思いました。
私の場合は妄想的読書論かもしれないけど…。