酒屋さんに行ったら、道民還元ワインを筆頭に、新物の北海道産ワインがたくさんありました。
日本酒も、北海道の蔵元が北海道の酒米で作った日本酒というのがいくつもありました。
ビールは今年もサッポロのClassicから富良野ヴィンテージが出回る季節。

札幌の平地でも雪が降った今日ですが、お酒の業界では今が収穫の秋なのかしら?

いやしかし、寒いっすよ。
さすがにそろそろ家で飲むコーヒーやウーロン茶は、アイスからホットを中心にシフトしようと思います。
そしてまず、綿入れの下に着る服も、半袖短パンから長袖にしよう。
暖房はまだ入れません。


三連休の初日は実家に行ってきました。
携帯を持たず、テレビもあまり見ない家なので、警報が発令された時に気づかない可能性が大であることが先日の大雨の時に判明し、どうしたものかと考えていました。
9月に東京へ行った時、アキバのヨドバシで緊急警報対応ラジオというのを見かけ、これだ!と思ったわけです。

ところがアキバでは何種類も売っていたその手のラジオが、札幌ではあまり売っていなくて、ちょっとデザインがダサくてお値段高めの商品を買うことになってしまいました。
北海道の人の危機意識が低いのか、まずはなんでも在庫は東京からなのかはわかりませんが、不本意なり。

まあ、何はともあれ機能的には問題がないので、実家に持って行って父に説明しながら設定しました。
普段はラジオを切っていても、コンセントにつないでいるだけで緊急警報を受信して音声で知らせるし、ランプも点滅するからね。

「うん。うん。」と聞いていた父。
私の説明が終るとおもむろに、元通りに緩衝剤で包んで箱にしまいなおします。
Σ(=°ω°=;ノ)ノ
多分、自分でやってみたいのでしょう。
ということにします。
その後連絡も来ないし、大丈夫だよね、父。

実家からの帰りに、大量に買い物。
残りの休みは家に引きこもる予定なので。
シチューの材料とパンとサラダ用の野菜を買い込んで、準備万端。

そして残り2日は本当に家から出ませんでした。
本を読んだりDVDを見たりもしましたが、概ねとろとろ寝てました。
何時間寝ても寝れる!
今日は1000歩も歩いていません。
そして摂取カロリーも1000キロカロリー以下でした。
ものすごいエコだが、生きている気がしませんなあ。
やっぱり規則正しい生活がいいと思いました。


本日の読書:アルタッドに捧ぐ 金子薫

内容紹介
『「本間は、作中で少年の死体が発見された今日この日まで、少年が死を選ぶなど、露ほども考えてはいなかった。」
大学院を目指すという名目のもと、亡き祖父の家で一人暮らしをしながら小説を書いている本間。ある日、その主人公であるモイパラシアが砂漠で死んだ―彼の意図しないところで。原稿用紙の上に無造作に投げ出された少年の左腕。途方にくれながらも本間が、黒インクが血のように滴る左腕を原稿用紙に包み庭に埋めようとした時、そこから現れたのは少年が飼育していたトカゲの「アルタッド」だった……。幻想的かつ圧倒的にリアルな手触りを持つシームレスな小説世界と、その独自の世界観を支える完成された文体、そして「書くこと」の根源に挑んだ蛮勇に選考委員が驚愕した「青春小説」の傑作誕生!』

昨日に続きブクログの献本企画でいただいた、文藝賞受賞作品の未校正サンプル版。

こちらの方が私好みでした。

ものすごく真面目な人なんだと思う。書くことに対して。
「書くこと」という業を、私は持ち合わせていないけれど強く感じることができた。
それが青いということなのかもしれないが、もっと肩の力を抜いたらという評もあったようだが、私は不快ではなかったし、逆に好ましく読んだ。
物語の構成よりも、美しい文章を紡ぐために推敲を重ねたのだろうとも想像できる。

でも読んでいる時にそれほど重苦しく感じないのは、トカゲのアルタッドがキュートであることだったり、薄いユーモアで縁取られた会話の妙だったり。
特に、大学生時代に付き合っていたという亜希。今はどういう関係性になっているのかわからないが、彼女との会話のやり取りが好きだ。
近すぎず遠すぎない距離感が絶妙だと思った。
実際にはその位置を保つことは、なかなかに難しいとは思うけれども。

イグアナと暮らしてみたいという野望を持っている私には、アルタッドと一緒の生活風景も興味深く読めた。詳細な観察記録。
ものに捕まるときにギュッと力が入る指の様子も、目に浮かぶよう。

トカゲとの生活を書いた小説といえば、読んで30年以上たっていてもやっぱり森下一仁の「コスモス・ホテル」を瞬時に思い浮かべてしまうが、喜怒哀楽がなく、今を生きるために生きているトカゲを見ていると、人は内省的になるものなのだろうか。
過去も未来もなく、現在しか持たないトカゲには、音楽を楽しむことができない。音の強弱を感じるだけだ。というような文があった。
確かに音楽は、時間の流れを感じることができないと、単発のただの音になってしまうわけで、音楽と時間の関係について、あとでぐずぐずと考えようと思う。


文藝賞受賞作2作品とも、モラトリアムな生活をしている若者が主人公で、あまり生活感がなかったところが共通点。
高級マンションで暮らすこと、庭付きの一戸建てにひとりで暮らすこと。毎日の些細なことをきちんとしていかないと快適な生活は維持できないし、それは結構時間とお金を必要とすることなんだ、と主婦の私は思うのだが。
そこら辺のリアリティが、ないのよね。