一歩も外に出なかった昨日とは打って変わって、朝から整体へ出かけてきました。
朝からじりじりと焼ける日射し。
帽子も日傘も日焼け止めもしないでうっかり外に出てしまったことの、浅はかさよ。
「暑いですね~。もう、どちらかのビアガーデンに行かれましたか?」
朝っぱらから強引な話題だとは思いましたが、先週言ったばかりだったのでその話を少し。
「北大の構内でビアガーデンですか。なるほど。来年はチェックしてみます。ところでうちの職場では、この間札幌駅前のビアガーデンに行ってきたんですよ。しゃぶしゃぶ食べ放題のところ。」
ああ、わかりますよ。
「そうしたらですね、すごかったんです。びっしりとマイマイガが。」
げ。
「壁とかにとまってるんですけど、たまにしゃぶしゃぶの皿の上にも止まるんで、さすがにそれは食べれなくてお店の人に交換してもらったりして。」
うえ~。マイマイガってそんなに街中に出てましたっけ?
「札幌駅周辺よりも、すすきのの方がすごいですよ。すすきののほうに向かって歩いていくと、徐々に町が白っぽくなってきますもん。」
うそ!
「道がまだらに白いんですよ。あれ?鳥の糞かな?とか思ったら、マイマイガなんです。」
道が白くて許されるのは、、雪が降った時だけだよ!
「マックなんか悲惨で、自動ドアのところにびっしり止まっていて、もちろんお店の人も払っているんですよ。じゃないと自動ドアが開くと挟まっちゃうし。でも払ってもすぐ来るしっていうか、払うとその辺舞うでしょ?それが嫌で、待ち合わせ場所変えちゃいましたよ、地下に。」
それは正しい判断だと思いますよ。
私の知らない間に、そんな地獄絵図が札幌の街中に出現していたなんて。
わが家の網戸にも、まだ時々張り付きに来ています。
「死して屍、拾うものなし」と放置していても、いつの間にか死体がなくなっていて、新しいのが張り付いているので、もしかしたら気絶しただけのマイマイガが性懲りもなく張り付きに来ているのかもしれません。
個体の識別ができないので、そこはなんとも判断ができません。
私としては蚊取り線香を焚きつづけるしかないのです。
できますればなんらかの情報伝達手段で、マッピー家の網戸は危険地帯だとマイマイガ社会に発信したいところであります。
もう、来ないでくれよ~!ヾ(。`Д´。)ノ
本日の読書:肝、焼ける 朝倉かすみ
カバー裏より
『31歳になった。遠距離恋愛中、年下の彼は何も言ってくれない。不安を募らせて、彼の住む街・稚内をこっそり訪れた真穂子は、地元の人たちの不思議なパワーを浴びて、なにやら気持ちが固まっていく―。三十代独身女性のキモ焼ける(じれったい)心情を、軽妙に描いた小説現代新人賞受賞作を含む、著者の原点、全五編。』
豊﨑由美の書評を読んで、何が心に引っ掛かったのかは忘れたけれど、名前だけは忘れずにずっと気にしていた本を、やっと読んだ。
うん。やっぱり読みたかった本だ。
主人公はどれも30~40代の独身女性で、結婚をするかしないか、職場の位置関係(お局さまとの関係)で悩んでいたりするのだけれど、そういう表面的な部分ではなく、内側の形がすごく私に似ていると思ったのだ。
後ろ指を指されまいと善を身体じゅうに巻きつけて鎧にしているところ、こちらから頭を下げるなんてというプライド、誰かわかってくれる人がいるはずだという受け身で傲慢な自信。
いや、これ、私だわ。
特に、北海道新聞文学賞を受賞した「コマドリさんのこと」のコマドリさんは、まさしく若かりし頃の私だと言える。
痛いなあ。
なんでこんなに私にフィットする人物を作ることができるのだ?と、著者略歴を見たら、学校の先輩でした。
学校にいた時期は被ってはいないけれど、誤差の範囲でほぼ同世代。
同じ街並みを歩き、同じような体験をしてきたのかしらと思ったり。
それでも近親憎悪で二度と見たくないと思うのではなく、イタイな~と思いつつわかるわかると読み進められたのは、文章に遊びがあるから。
その遊び加減も実に好みで。
肩をすくめるだけの燃費の少ないお辞儀 とか
浴場は、浴場の「場」の字が泣くぜといいたい狭さだった とか
普段、そういうことあるよね、と見逃していることを、いちいち拾い上げているのに煩雑ではないそのバランスの心地よさ。
作品の配置順もよいと思う。
最初の「肝、焼ける」も最後の「一入」も、ハッピーになれることを私は祈るよ。
そして、これからも彼女の本を読んでいこうと思った。
朝からじりじりと焼ける日射し。
帽子も日傘も日焼け止めもしないでうっかり外に出てしまったことの、浅はかさよ。
「暑いですね~。もう、どちらかのビアガーデンに行かれましたか?」
朝っぱらから強引な話題だとは思いましたが、先週言ったばかりだったのでその話を少し。
「北大の構内でビアガーデンですか。なるほど。来年はチェックしてみます。ところでうちの職場では、この間札幌駅前のビアガーデンに行ってきたんですよ。しゃぶしゃぶ食べ放題のところ。」
ああ、わかりますよ。
「そうしたらですね、すごかったんです。びっしりとマイマイガが。」
げ。
「壁とかにとまってるんですけど、たまにしゃぶしゃぶの皿の上にも止まるんで、さすがにそれは食べれなくてお店の人に交換してもらったりして。」
うえ~。マイマイガってそんなに街中に出てましたっけ?
「札幌駅周辺よりも、すすきのの方がすごいですよ。すすきののほうに向かって歩いていくと、徐々に町が白っぽくなってきますもん。」
うそ!
「道がまだらに白いんですよ。あれ?鳥の糞かな?とか思ったら、マイマイガなんです。」
道が白くて許されるのは、、雪が降った時だけだよ!
「マックなんか悲惨で、自動ドアのところにびっしり止まっていて、もちろんお店の人も払っているんですよ。じゃないと自動ドアが開くと挟まっちゃうし。でも払ってもすぐ来るしっていうか、払うとその辺舞うでしょ?それが嫌で、待ち合わせ場所変えちゃいましたよ、地下に。」
それは正しい判断だと思いますよ。
私の知らない間に、そんな地獄絵図が札幌の街中に出現していたなんて。
わが家の網戸にも、まだ時々張り付きに来ています。
「死して屍、拾うものなし」と放置していても、いつの間にか死体がなくなっていて、新しいのが張り付いているので、もしかしたら気絶しただけのマイマイガが性懲りもなく張り付きに来ているのかもしれません。
個体の識別ができないので、そこはなんとも判断ができません。
私としては蚊取り線香を焚きつづけるしかないのです。
できますればなんらかの情報伝達手段で、マッピー家の網戸は危険地帯だとマイマイガ社会に発信したいところであります。
もう、来ないでくれよ~!ヾ(。`Д´。)ノ
本日の読書:肝、焼ける 朝倉かすみ
カバー裏より
『31歳になった。遠距離恋愛中、年下の彼は何も言ってくれない。不安を募らせて、彼の住む街・稚内をこっそり訪れた真穂子は、地元の人たちの不思議なパワーを浴びて、なにやら気持ちが固まっていく―。三十代独身女性のキモ焼ける(じれったい)心情を、軽妙に描いた小説現代新人賞受賞作を含む、著者の原点、全五編。』
豊﨑由美の書評を読んで、何が心に引っ掛かったのかは忘れたけれど、名前だけは忘れずにずっと気にしていた本を、やっと読んだ。
うん。やっぱり読みたかった本だ。
主人公はどれも30~40代の独身女性で、結婚をするかしないか、職場の位置関係(お局さまとの関係)で悩んでいたりするのだけれど、そういう表面的な部分ではなく、内側の形がすごく私に似ていると思ったのだ。
後ろ指を指されまいと善を身体じゅうに巻きつけて鎧にしているところ、こちらから頭を下げるなんてというプライド、誰かわかってくれる人がいるはずだという受け身で傲慢な自信。
いや、これ、私だわ。
特に、北海道新聞文学賞を受賞した「コマドリさんのこと」のコマドリさんは、まさしく若かりし頃の私だと言える。
痛いなあ。
なんでこんなに私にフィットする人物を作ることができるのだ?と、著者略歴を見たら、学校の先輩でした。
学校にいた時期は被ってはいないけれど、誤差の範囲でほぼ同世代。
同じ街並みを歩き、同じような体験をしてきたのかしらと思ったり。
それでも近親憎悪で二度と見たくないと思うのではなく、イタイな~と思いつつわかるわかると読み進められたのは、文章に遊びがあるから。
その遊び加減も実に好みで。
肩をすくめるだけの燃費の少ないお辞儀 とか
浴場は、浴場の「場」の字が泣くぜといいたい狭さだった とか
普段、そういうことあるよね、と見逃していることを、いちいち拾い上げているのに煩雑ではないそのバランスの心地よさ。
作品の配置順もよいと思う。
最初の「肝、焼ける」も最後の「一入」も、ハッピーになれることを私は祈るよ。
そして、これからも彼女の本を読んでいこうと思った。