最近ハガキがよく届く。

お誕生月なのでパーマをかけろ。安くするぜ。
お誕生月なので眼鏡の調整をしろ。なんなら相談にのるぜ。
お誕生月なので飲みに来い。サービスするぜ。

ってなことを、丁寧な言葉で柔かく書いてあるわけさ。

「よっしゃ~。受けて立つぜ~。」と、テンションアゲアゲになるタイプではない私としては、お誕生月くらいほっといてくれないかなあ、と思う。

仕事が忙しくて心を亡くしそうな今、自由時間くらい自由に使わせてよ。

で、自由に本ばかり読んでいるので、家の中がすごいことになってきた。
やっぱり増えてるんじゃない?
いつの間にか。少しずつ。

本は捨てられないので、とりあえず新聞を捨てよう。
もう使わない仕事の資料もバンバン捨てよう。
スッキリしたら、少し本を買ってもいいかな。お誕生月なんだし。

お誕生月なので、今月はDVDのレンタルが半額です。
呼びつけない姿勢が好きだ。
結局借りに行くことになるのだけれども。



本日の読書:ONE 戸次重幸

Amazonより
『2014年1月から全国で上演する人気舞台TEAM NACS SOLO PROJECT『ONE』。“小説”と“舞台”、連動するその物語は、視点を変えて、つながっていく…。「みんな、そんなに偉くない。でも偉くない人たちで社会は成り立っている」初小説で著者が描いたのは、そんな“しょうがない”愛すべき人々!』

彼の作るお芝居が好きだ。
一つのシチュエーション。
掛け違ったボタンの隙間から転がり落ちていく展開。
大笑いした後ほろっと来たり。

けれど、彼の作ったショートフィルムは、あまり好みではなかったし、彼の作る音楽も好みではなかったんだなあ。
だから、小説にもあまり期待はしなかった。

そうしたら思いのほか、いや、かなり面白かったんだわ。

短い戯曲と、それらのサイドストーリーということだそうだけど、前半が小説集、後半が戯曲集になっている。

この小説部分がね、決して上手ではないのだけれど、面白かったのだ。
好みだったと言ってもいい。

「チケットノルマ」
一番小説らしい小説かもしれない。
かっこ悪い人しか出てこない、かっこいい小説。

でも、「マンスリー呪い」とか「新人研修の日」のくだらなさが好き。
「悪魔の先輩」なんて、最後きれいにまとめなくても、ぶった切って終わっていたら、フレドリック・ブラウンの短編みたいで面白かったと思うんだ。
まあ、これはこれでありですが。

小説を読んだあと戯曲を読むと、これがまた面白い。
台詞とト書きしかないのに、なんとなく情景が見えてくる。
小説の残り香が、情景を見せてくれる。

小説は明朝体。戯曲はゴシック体。
でも、つながっているその世界。
初めての、不思議な感覚。